Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
「もっと先へ――『加速』したくはないか、少年」←主人公メチャメチャ格好良かったです^^;
物語の舞台は、「ソードアート・オンライン」から約20年後・・・2046年以降の東京です。人々は、ニューロリンカーという通信端末を常時装着しています。この端末が携帯電話やPCの代わりになる上に、仮想現実まで体験できるというスグレモノなのです。
この物語は、この端末を介して「ブレイン・バースト」という仮想世界で繰り広げられる対戦型格闘ゲームを通して、登場人物が悩みながらも成長していく様を描いたものです。
「ソードアート・オンライン」を視聴した時も思いましたが、この作品の原作者が描く仮想世界の設定が物凄く緻密で秀逸なんでよね。2046年といえば、今から30年とちょっと・・・もしかすると、現実になっているかもしれない、そんな可能性を感じさせてくれる上、「加速」をテーマに取り扱っているので、バーチャル世界での躍動感が半端無い作品でした。
この物語の主人公は、中学生の有田 春雪。原作の情報が全く無い中で、初めて彼を見た時、あまりの3枚目さに正直驚いてしまいました^^; でも、友達思いの優しい少年でしたけれど^^
そんな彼の唯一の自慢は凄腕のゲーマーで、中でも反応速度が人並み外れている事でした。
ある時、彼の前に一人の女性・・・ヒロインの黒雪姫が現れます。
「もっと先へ――『加速』したくはないか、少年」
そして、彼女から「ブレイン・バースト」を受け取った主人公は、加速世界での戦いにその身を染めていく事となり・・・物語が動き始めます。
仮想空間の秀逸な設定の一つに、プレイヤー自身を表す「アバター」があります。この空間では、様々なキャラクターが登場し、二つと同じキャラは出てきません。それは、プレイヤーが人間だから・・・なのですが、それだけじゃなくもっと深い理由がありました。これを知った時、同じキャラが出ない理由も納得でしたが、思わず感心してしまいました^^
そして、仮想空間で戦い続ける中で避けて通れない道があるのですが、この設定がこの作品の面白さに拍車を掛けていると思います。
自分に向き合う事・・・自分を知る事・・・強く願う事・・・
これって、私達の現代社会においても大切なものだと思います。
中学生くらいって、精神的に不安定な時期だと思います。だから、「自分に向き合え」と言われ、「はい」と向き合って自分を知る事なんてできる訳がありません。間違たり・・・葛藤したり・・・時には本意じゃないのに友人を傷付けてしまう事もあります・・・
でも、時代も場面も違いますが、人として成長していく過程で誰もが通ってきた道で、この道は時代や場面によらず不変なものなのかもしれません・・・だから、自分達の通って来た道を振り返る事が出来るから色々と共感できるのだと思いました。
最後まで視聴して、主人公が格好良い事、そして黒雪姫が可愛らしい事・・・十分に納得しました^^
私としては、もう一人のヒロインである倉嶋 千百合も、試行錯誤をしながら前に進もうとする姿が十分魅力的だったと思います。
でも、その一方で悪役は見ていて痛かったです・・・悪がいないと正義も無くなるので、悪の必要性は理解できます。でも、この作品の悪役は人の弱みに付け込むんですよね・・・一番やってはいけない事なのに・・・あまりのタチの悪さに正義の味方を思わず応援しちゃいました^^;
2クール24話の作品でしたが、中だるみする事なく一気に物語が展開されていきます。私はすっかりのめり込んで視聴していました^^;
気掛かりなのは、物語が完結していない事です・・・まだ伏線が回収されていませんし、まだまだ、一部のキャラしか出てきていないように思います。原作のストックが無いのでしょうか・・・?
物語も今まで以上の壮大なスケールで展開される事と思います。続編を楽しみに待っています♪