bana-g※更新減 さんの感想・評価
3.4
物語 : 3.0
作画 : 4.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
こういう世界、一度は妄想したことある
あえての原作未読。
原作を知っていると説明不足が気になるらしいので。
そして今更ながらの視聴という。
◆キャラデザ・演技◆
・かわえー子しか出て来ません。不細工ちゃんは...
まぁ出会う子出会う子が可愛い。それゆえ「ハーレムアニメ」の烙印を押されたのかな。
・演技として、メインキャラでそれほど目を引く上手い声優さん、というか見せ場はなかった様子。
よく言って無難。あ、約一名の狂気じみた演技を除いては..子安さーん...苦笑
◆ストーリー(整合性・傾向・好みの度合...etc)◆
・ゲーム中の生死が現実世界にまで及ぶ恐ろしさ。でも主人公はコレ、厨二病だろ
小難しい単語を並べたてるどストレートにイタくてわかり易い類のそれではなく、世の中二男子が一度は憧れるであろうキャラクターと設定。
→黒のコートに身を包み
→群れを嫌って単独行動
→孤独がサマになるもっともらしい理由も準備されている
→戦闘になったらほらほらデタラメに強くてさ
→女子連中との恋愛フラグを立てまくるんですよ。「え、なんだって?」
嫌いじゃないけれど、ムズ痒く、しばしば目を背けたくなるシーンもありましたとさ。
・選ばれし者がお姫様を助けて世界を救う、言葉にしてしまうとなんとも陳腐な設定なのだが、定番は定番として愛されているようだ。
まぁ正直に言って、ゲームクリアに自らの命もかかっているんだから、主人公の闘う理由が単なるおせっかいでも、押し付けがましい「勇者としての義務」でもない所は納得できる。
逃げ出せないための鎖というのはバトルロワイヤル然り、仮面ライダー龍騎然り、ストーリー上陳腐だけれど有効だ。
・尺の関係もあってか、運びの点では強引さが時折目立つ。それ故の疑問も。
挙げ出すとキリが無いので割愛。原作に触れていなければ勢いで観れるので、その辺は実際に観て個別に判断してもらえばいいだろう。
◆音楽◆
・OP/ED/挿入歌含めて特筆すべき点なし。ちょっとインパクトに欠ける。
あえて曲だけでも聴きたい、コレを聞くとSAO思い出す!みたいな色のある物はなかった。
◆演出・特徴◆
・MMO?ってのをやったことがない層への伝道師的な役割を担ったと思う。
全話視聴後の夜にすぐ見た夢がなんとネトゲの主人公だった。無意識に憧れたのか...クソッ...
・アニメとしてのとりわけ目新しい要素はナシ
◆◆総評(※後半ややネタバレかも)◆◆
放送当時えらく話題になっていたから観てみたというのが大きい。
結果として、観て後悔はないが、もう一度ディスクを手に取ることはないような気がしてしまう。
世界観・設定の目新しさが一番の売りなようで、1話以降は単なる冒険の消化になってしまった印象が強い。
バトルロワイヤルならば、「残酷な殺害シーン」
龍騎ならば、ライダー達それぞれが命を賭してまで叶えたい「願いの正体」
などなど、逃げ場のない状況に追い込むという初期の設定以降にも見せ場、山場が用意されている。
本作に於いては、SAO開発の動機、須郷のプランがそうした+αの(差別化)要因であったはずと考える。原作を知らないのでなんとも言えないが、アニメ媒体ではその辺の描写が薄かった。
前者はなぜプレイヤーにあえて死のナイフを突き付けてまでSAOの世界をあのような仕様にしたのか、後者ならなぜ被験体にされたプレイヤーの快楽や苦悩や変容の過程をもっと具体的に描いてプランの残虐性や重要性を浮き彫りにしなかったのか。個人的にはそれら二点が傑作に成り得ないと判断した理由だ。
ともあれ、全話通しても普通に愉しめる良作。見て損はあるまい。