空野 落 さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
1クールSF作品では最高峰の出来
1話は少しとっつきづらいが、2話から最終話まで見ることができたのは世界観の良さと主人公の成長のおかげだと思う。
最近ではあまり見ないオリジナルSF作品。かつての人類の進化の形というSFにありがちな設定を、風呂敷を大きくしすぎず、1クールに収まる脚本にできたのがこの作品の一番良い点である。
もし舞台を惑星から宇宙に変更したり、主人公の所属していた軍が敵として出てきて、遺産で仲間と戦うストーリーであったら2クールでも不完全燃焼の可能性があったと思う。
キャラクターも生き生きしており、常に「明るさ」を意識している印象を持った。主人公に対しての敵意のようなものは皆無で、変にギスギスした環境ではないのも見ていて安心した。
ロボットのチェインバーの存在は大きい。シリアスな部分や解説役、さらには萌え枠としてなど様々な役割を演じた。彼をレドの相棒というよりも準主人公として考えてもよいだろう。
難点はキャラの心理描写不足。
ピジットなどサブキャラクターや、海賊の人達の存在感の弱さ、さらにはヒロインのエイミーはもう少し描写がほしかったと思う。
(ここは主人公視点に物語が進む故仕方ない部分はあるが)
総括
普段SFを見ない人でも手軽に楽しめる作品。なによりも設定がハードになりがちなSFでありながら「明るさ・陽気さ」が伝わる世界観は称賛に価する。
一応ロボットものだが、どちらかというと成長物語として私はとらえている。