退会済のユーザー さんの感想・評価
3.2
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
タイトルなし
本作はストーリー自体は単純明快。
基本的には毎エピソード毎に異なるヒロインがおり、主人公である上条当麻がヒロインの救出にひと肌脱ぐというもの。
なので基本的に、本作の魅力はストーリーではなく、設定にあります。
魔術、と一口に言っても、本作のそれは千差万別で個性豊か。
ルーン魔術からして既に例を見ない設定であり、序盤の掴みはかなり良い感じ。
錬金術やトラウィスカルパンテクウトリの槍や天使堕し、オカルトを織り交ぜた独特の解釈や観点による設定には毎度感心するばかり。
一期では魔術サイドのお話が中心だったために超能力サイドの設定はもう一つ目立たなかったけど、そんな中で一方通行のキャラクター性と能力だけは異彩を放つ。
ベクトル操作。まさかこんな能力を思いつくとはなぁ……。感服です。
……が、正直、設定の独創性と面白さこそ高水準だったものの、その調理方法には首を傾げずにはいられない。
まず、キャラクター造形。これがワンパターン過ぎる。
一見、本作のキャラクターは個性的な口調、外見こそしてるものの、その実、その行動はどのキャラも同じ。なんというか、どのキャラも同じベースが使われていて、そこに+αで肉付けされてる感じ。
なのでストーリー展開が似たり寄ったりになる。
それから、設定が活かされていない。
序盤でヒロインとして登場したインデックスですが、その後風斬編になるまで実質ほぼ出番がなく、それは御坂も同様。なんたってヒロインも前述の通り骨格が同じなんですから、各巻ごとにメインとなるヒロインが違うのなら、インデックスが目立たないのは必然。……というかこの作品、メインヒロインというものが必要じゃないんだけどなぁ;
設定の話に戻るけど、また、一方通行と当麻の戦いにしても、そもそも一方通行が最初からベクトル操作で飛礫をばら撒いていれば、それだけでノーダメージで勝利できたはずなんだけど、都合よく殴り合いが展開されるという……。
多分本作は、設定かストーリーからキャラが作られているのだと思う。
だから、そのキャラがメインのストーリーが終わると、存在が空気化するんだ。