退会済のユーザー さんの感想・評価

2.4
物語 : 2.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 1.0 状態：途中で断念した

タイトルなし

当初こそ「ガルパン人気に乗っかった作品なのかな?」と思ったけど、蓋を開けて覗いてみたら全く違う路線だった。そのせいか、どうにも過剰に期待し過ぎてしまった感は否めない。
が、それを差し引いても、うーん、面白くない。

本作は青春サバゲーストーリーということで、サバゲーを題材に主人公の成長物語が描かれている。……かに見えて、実は主人公の内面の変化や成長にサバゲーが絡んでいないという罠。
正しくは、【本作の長所らしい長所がサバゲー以外にしかない】。つまり、サバゲー要素だけがすごく浮いてる。必要性について疑問を抱いてしまう程度には。

そして肝心のキャラもパッとしない。
内気な主人公が高校入学と同時に自分を変えようと奮闘する。作品の中心であろうこの描写はかなりしっかり描かれている。のだけど、良くも悪くも彼女の内面描写に尺を割きすぎていて、他のキャラが魅力に乏しい。
霧島れんとが親友ポジにくるかと思えばそんなことはなかったし、カリラはともかくとして残りの八千代、ほのかは本当にただのサバゲー好き以上のキャラクター性がなく、薄味。1話で印象に残るぐらいプッシュしていた【サバゲーやってる女子は変態】な描写が全然ないんだよなぁ……。

C3部員満場一致で変人扱いされていたそのら先輩にしたって、いざ登場してみればただの良い先輩。あの先輩が枕の下にデザートイーグルを隠すような人物には思えないのは、俺だけなのかな……;
1クール通して主人公の成長をじっくり丁寧に描くのは良いことなんだけど、主人公以外の視点ももっと欲しいんだよなぁ……。主人公の視点に拘るなら、せめて他のキャラはサバゲー時と普段で性格とか行動にギャップが欲しいところ。それぐらい、劇的な変化が欲しい。

で、これ以外でもツッコミどころは少なくない。
例えば、C3部の活動方針が「とことん楽しむ」的なものなんだけど、何故か3話では棄権した主人公に対し、そのら先輩は静かに失望と怒りを見せる。敵さんの方も「アナタにサバゲーをやる資格はない」とか言い出すけど、そもそも別に試合に向けて必死に練習してた描写がないので観ている側としては主人公の行動は仕方ないものと思う。むしろ何故そこまで怒るのか……; というかサバゲーをやる資格ってなんだ。
急にまともな部活モノになり出したので焦りました。そのワリに、他のC3部員は脱落時にそれほど落ち込んでる様子もなかったし……。

そんなことを言いつつ、部活でどういう練習してるかがまだ全然見えてこない。サインを覚える過程とか、作戦を訓練するとか、そういう部分が全然ない。サバゲーを詳しく知ってもらうなら、こういう描写は省くべきじゃなくね? こっちとしても、そういうところ観たいんだけど……。
4話の特訓は実際のサバゲーじゃ役に立たん精神修行的なものだったし(実際、この修行をクリアしたC3部の皆さんの実力は大したことないし)。
6話では親善試合を行っていたけど、そもそも顧問不在で島で二日間に渡ってのスケジュールと無理があるだろ。しかも船も定着してるし。誰が運転してきたのか……;

更に、5話以降、主人公のサクセスも雲行きがかなり怪しくなっている。
どうもこの作品、主人公の成長を最後に描こうとしているらしく、主人公が4話以降も迷走に迷走を重ねている。
が、正直に言って、主人公の成長に丸々1クール費やす必要は、この作品において全くない。
主人公がこうなってしまったのはそのら先輩を一とした周りの責任でもあるんだけど(普段の部活への姿勢と大会での掌返しとか仲間として注意したりせず無言のまま事なかれで済ます)、そんなことよりも、僕らが何を期待してるかっていうと、EDの雰囲気だよ。あんな風にC3部の面々が楽しく和気藹々とサバイバルっちゃってるのが観たいんだよ。主人公、もうちょっと空気読もうよ……;
僕らは、1話冒頭での、枕の下からエアガンが出てきたあのシーンで本作に期待したんだ。主人公の危うい変化とか妄想を具象化するとか、成長とか、そういうのはあくまでもサブでいい。


あらゆる面から検証しても、ここから立ち直る要素が存在しないので、視聴断念しますた。