こたろう さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
京介氏が1期とは別人のようでござるよ、ニン
人気ラノベ原作、第2期です。
1期では、妹に翻弄され続けるドタバタなコメディという感じでしたが、この2期は物語の完結までを描いたラブコメ要素が強まってます。
超強ツンデレで隠れオタク趣味の妹と、妹に構い続ける兄の物語。
ブラコン・シスコンのお話と言ってしまえばそれまでなんですが、長い時間をかけて、さらに色んな人間模様を絡めてソレを描いているのが本作。
”妹もの”ラノベ&アニメの代表格と評して問題ないでしょう。
やはり本道は、このバカ兄妹の距離が少しづづ近づいていくというのがストーリー。
改めて思い返すと1期からのエピソードを含めて全部がツン→デレに向かってバランスよく配分して描かれてあり、全体の構成として非常に良く出来てると感じました。
デレるにしろ、モテモテになるにしろ、そこに至るまでの根っ子の部分がしっかりしているので、萌えアニメのお約束を見せられても妙な納得感があります。
第1期では主人公は、とってもイイお兄ちゃん。という印象でした。
痛々しく感じるなるほど横柄に扱われ、理不尽に我を通すツン妹に対して、文句を言いながらも庇い、世話をやく超お人好しの普通の高校生、というのが主人公のイメージでした。
ですが、この2期では色々とダメな面が見えてきます。
一期でのキャラが聖人君子すぎたのですが、結局のところ妹のワガママに付き合うのも、自分がそうしたいという欲求からであって、ご立派な兄妹愛や義務感からの行動原理でない、という部分を少しずつ確実に顕わにしていく流れです。
人間くささが見えてきて、ダメなんだけど逆に愛着や好感度は随分とアップしました。
妹の方も然り。
視聴者の誰もが超ツンデレであるのがわかってて観ているわけですが、デレを小出しに小出しにしていく本作の特徴が存分に活用されています。
意外性はないものの、小生意気で横暴なこのコムスメのルーツが明かされる事によって、感情移入度合いが1期とは全然別物になりました。
主人公は京介ですが、1期は桐乃の物語。
そして、この2期では明らかに京介の物語。
確かに同じシリーズだし、どちらも見紛う事のない「俺妹」という作品ですが、私自身のなかで見方がこうも変わった事に、いい意味で驚きでした。
面白い!ほんと、おもしろかったです。
正直、1期は桐乃のキャラがキツすぎて、そんなに好きじゃなかったんですが、1期2期を通してみて、いいキャラ、いい掛け合い、いいストーリーだと思います。
コメディや萌えの成分についても申し分ないです。
Webで追加配信された3話の最終エピソードにしても、物語を締めくくったいい終わり方。
切ないモヤモヤは確かに残りますが、これ以上のENDがあるとも思えない、納得のいく決着のつけかたでした。
その後は気になるでしょうが、それは視聴者の想像にお任せします・・・・・
この理屈が素直に当てはめられます。
野暮な後日談なんかいらない、そんな気分です^^
とにかく、近年の妹系作品のフラグシップともいえる本作。
こういう系統に嫌悪感がなければ、オススメできる作品といえます。
もちろん、1期2期を通して観て頂きたいッス^^