退会済のユーザー さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
「今月はまだ四人ですけど、先月は十人も殺したんです」
復讐劇である原作の、暗く重苦しい雰囲気の再現が秀逸。
物語の舞台は現代イタリア。
様々な理由で殺人サイボーグにされた少女達と、その罪悪感を感じながらも彼女達に銃器を持たせる大人たちの群像劇。
政府機関の対テロリストの「道具」である彼女達は、音楽や星空に、ごく普通に感動したりする普通の少女である一方、
命令とあれば、顔見知りの少年すら平気で殺すことも出来てしまいます。
大人たちは、それが倫理に反した残酷なものと理解し、戸惑い、苦悩しながらも、「道具」である彼女達を訓練し、銃を握らせ殺せと命令する立場に。
「今月はまだ四人ですけど、先月は十人も殺したんです(だから褒めてほしい)」
少女が真顔で放つこのセリフの持つ重さが、本作をただのロリアニメから、ダークで鬱屈した群像劇に昇華させていると言っても過言ではないでしょう。
「ロリ少女に対する独占欲」とか穿った見方もありますが、
彼女らが従順で盲目的だからこそ、見ている側に、どこにもぶつけられないやり切れなさが残ります。