退会済のユーザー さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
「あなたは気づかなくちゃいけないね。全てのカナリヤの声にね。」
とっても変なアニメだね。玄人向けだね。むしろアニメ観ない人むけかな?
でもこれ面白かったよ。
いろんな価値観を棚上げにして、揺れてみる感じ。
初め2話くらいこそ、クセのある設定の患者をぶつけてきてるけど、その後はすごく終わった時にほっこりできる人間ドラマだった。
原作を読んでいないのだけど、女性の患者は登場しないのかな。
(→原作の患者で「女流作家」だったものも「男性作家」になってるようだ。)
このアニメの作り方だと(声優さんの顔をキャラデザにして、実写映像も入れる)、女性声優さんのイメージが壊れるから出来なかったのかしら。
実写トレース独特の、口の強張り具合とか、リアルに引っ張られて不自由な感じが、滑稽でどこかかわいかった。
そんな見方は間違ってるのかもしれないけどね。
女の人、診察室に潜む気まぐれ猫のようなセクシーナースか、一般のとりとめないキャラクターかしかいないんだね。
そのためか案外、間接的な、トゲはあるけど刺さらない雰囲気になっているかなあ。
一話一話、男って難儀だね、仕方ないねっていう、ちょっと抽象的で愛嬌のあるまとめで終わってる。
xxxHOLiC のように「馬鹿は治らないわよ」って切り捨てる感じではない。
女性たちが漠然としている分、セクシーナースのみが、艶めかしくリアルな(でも美しくも触れられない)姿で登場するのが、アクセントになっているみたい。
段々、マユミちゃんの媚びない当たりが楽しみに…。
ドクターが3つの型で出現するのが興味深い。
時に問題を茶化すようにふてぶてしくひょうひょうと、
時に静観した無垢な口ぶりで、
時に鋭く冴えた眼を光らせて指摘する。
どの目線で問題と向き合って行く?って考えさせられる話だった。
一話完結した登場人物たち、その後も出来事の背景で、それぞれの立場で動き回っているのがチラリチラリと見えるのも、何だか面倒見がいいなぁ。
そういうところ、好きだな。
先にも書いたけど、身終えた後、不思議とほっこりした気分になりました。
「これまた見事なカナリヤだねぇ。さっ、気楽に行こうか」
EDが電気グルーヴのシャングリラなのも、なんだかベタですね〜。