トスカーナアモーレ さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
糺の森の毛だま達
p.a.worksの作品は背景描写が綺麗なので京都の街並みを眺めつつ狸の日常をまったり眺めるつもりで視聴開始したが蓋を開けてみると、物語の面白さ、狸の魅力、人物背景描写などの全ての要素が予想外に纏まっていて驚きを隠せなかった
話数が進むほど面白さが増し何故か絵も綺麗になり続ける
終わってしまった事への名残がありつつも個人的に1クールでここまで満足出来た作品は早々無い
何年後になるか不明だが是非同じスタッフでの時期作を心待ちにしたい
以下ネタばれを多く含む感想
◆各キャラクターの印象の変遷
{netabare}
矢一郎・・・生真面目だが土壇場に弱い→弱みを家族に見せてタヌキ味があるが一家の大黒柱
矢二郎・・・ヤル気のない井の中の蛙 →運命に翻弄されるも一番の家族想いでお酒好き
矢三郎・・・阿呆の血を色濃く継ぐ者 →のらりくらりと日々を楽しむ事がモットー。頼りになる
矢四郎・・・尻尾を隠し続けられない →幼いが兄弟の中で実は一番潜在能力あるのかもしれない。ムードメーカー
海星 ・・・矢三郎の元許嫁 →総一郎を助けられなかった事を悔み続け矢三郎に顔見せ出来ないがいつも下鴨家を裏から助ける
序盤を観る限りでは普通のファンタジーという印象だったが
空中戦以降話が動き出す
第8話以降は涙線が緩みっぱなしで何故こんな毛だま風情がと赤玉先生は言うだろうが感動の連続だった。一番の被害者は矢二郎で厭世して家族からも離れていたが{netabare} 捲土重来 {/netabare}の機会を得て報われて良かった
弁天は悪女のイメージがあったが、実はより非道なのは天狗全般であり彼女はマシな部類ではないかと感じた。金曜倶楽部で赤玉先生はタヌキを助けたかったからではなく、ただの憂さ晴らしをした事からも類推出来る
お気に入りのキャラクターは矢一郎と海星。海星が化けるとあんなにも小さいとは
この作品を見てまた京都へ遊びに行きたくなった。下鴨神社も是非再訪したい
P.A.worksと森見先生の作品はこれから要チェックして行きたい
追記 有頂天家族公式読本に原作2巻目の情報が記載されている。ネタばれになるので書かないが興味のある方は是非。また作品内にも取り入れられている短編あり{/netabare}