ソルバルー さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
面白いぃぃ!
ファンタジー世界エンテ・イスラでは、一人の勇者『エミリア』の扇動によって魔王『サタン』は追い詰められてしまい、寸での処、命からがら、魔王軍四天王随一の知将『アルシエル』と共に、良く解んないけどワームホールみたいなのを通って異世界へと逃げ延びる。
{netabare} 何と逃げ延びたその先は未だかつて知られざる『チキュウ』の『ニッポン』なる島国の東京都渋谷区笹塚某所なのであった。さて、この『チキュウ』とやらでは、従来のファンタジーは通用せず『サタン』と『アルシエル』は能力の全部、若しくは殆どを失って、それまでの雄々しい姿もまた、人間と成り果ててしまう。しかし『サタン』は野望を捨てず、一歩一歩着実に、「今の自分に出来ること」を模索しつつ全ての支配を目指すのだが… {/netabare}
キャラクター達は真剣にやっているのに、どうしても『悲劇は喜劇』的な、スラップスティック・コメディーとして描いております。とても質が高く、本当に楽しい作品です!
一応、自分はほぼ事前情報なしで観たのですが、この設定は素晴らしく、笑いながら「ですよね~」って思いつつファンタジーとリアルを行き来しながら考え、観る事ができました。平たく言えばギャグのツボがとても自分好みでした。
{netabare} 魔王らもさることながら、勇者も面白可愛く、同様に『普通の人』と言うか、『ただの日本人』ぽくなっている点が大いに愛嬌を感じます。 {/netabare}
グーグルマップ・ストリート・ビューを活用して背景を描いていそうな絵もとても上手で、デッサンに狂いはなく、笹塚という微妙なローカル感もとても上手に演出されています。
ファンタジー世界と、優れた日本社会システムのギャップが見所であり、大いに笑いを誘いますが、個人的にはただのテイストとして、ほんの少しあれば良かったバトルシーンがちょっと長く多かった気がします。
{netabare} 「魔王はやっぱ最強」という燃える演出をする必要はあったのでしょうが。 {/netabare}
しかし全体的にかなり楽しめた作品です。
嗚呼13話って短い~
まだの方は観て損はないと思いますぞ。