しゅりー さんの感想・評価
4.7
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
ニュータイプ入門
機動戦士ガンダムのシリーズ2作目です。
その後のガンダムシリーズを成功に導いた「栄光への架け橋」的存在だと思っています。
メカの面で言えば変形モビルスーツなど、数々の秀逸なデザインを持ったメカニックが登場し、後のガンプラ商品展開にも大きな影響を与えたのではないでしょうか。
主役機Ζガンダムには放送当時から差し替えなしの完全変形可能なプラモデルが存在していて、MGが出るまではお宝でした(笑)
Ζガンダムは非常に思い入れが深い作品なのでネタバレなしには語れそうにありません(汗)
以下はネタバレになります。
本作の内容ですが、タイトルにも書いた通り「ニュータイプ」という存在が最大の焦点になっています。
初代ではアムロとララァの出会いと死別、ラストの脱出シーンにおいて宇宙に進出した人類の希望、コミュニケーションの新たな形として描かれたニュータイプですが、本作ではそのアンチテーゼがメインとして語られます。
周囲へ反感を覚え、反発している姿が目立つ主人公カミーユ。
ララァの喪失からか傷つくことを恐れ傍観者となるシャア。
他人を見下すことしかしないシロッコに、交感を拒絶して生きるハマーン。
そして戦争の道具として人工的にニュータイプにされた「強化人間」フォウ、ロザミア。
彼らは皆わかりあえる能力を持っていながら本当にわかりあうことは出来ず、壮絶なエンディングに向けて戦い続けます。
それぞれのキャラの末路はとても切ない、やりきれない思いで見ていました。
特にフォウの最期とハマーンの拒絶はララァの描写に似ていますし、最終話のカミーユは現実に「帰る場所」を無くしてしまったように思えてショックでした。
後のガンダム作品でもこうした「わかりあえないニュータイプ」の姿が描かれていきますので、XやUCなどのニュータイプが重要なテーマになっている作品を見る前に出来れば見ていただきたいと思ったりします。
非常に鬱度が高いので注意が必要ですが…。
後、どうでもいい話ですが月刊ニュータイプの創刊号がΖガンダム特集だったと知ってニヤリとした記憶がありますw