花丸ぽっきー さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
少女の命を使ってテロリストを殺害する
イタリア共和国の複数分割と、北部の分離独立を掲げるテロリスト集団を殲滅するためにイタリア政府によって社会福祉公社という秘密組織が結成された。
社会福祉公社は義体と呼ばれる技術によって、各地の病院から集めた瀕死の少女にサイボーグ手術を施し、義体担当官と呼ばれる軍警察(イタリア国家憲兵)出身の男たちの命令を通じて
様々な銃器を使ってテロリストの殺害を実行させる・・
少女一人が一人の義体担当官とペアを組まされるのですが、命令に絶対服従するように、特殊な向精神薬が使用されます。少女にどのように接するかは担当官の裁量に任されていて、その辺も見どころなのですが、義体手術によって、あとわずか数年しか生きれない少女に、もしも自分が担当官ならならどう接するのか?優しさは欺瞞ではないか?冷酷に殺人を命令できるのか?といった様々な思いも胸をよぎりました。
「悪を以て悪を制する。」どうせ死ぬはずだった少女の命を使ってテロリストを殺害するという大義・・これは形を変えて、この世界にいまも普遍的に存在する・・を描いたとても悲しい物語です。