yoh123 さんの感想・評価
3.3
物語 : 3.0
作画 : 3.5
声優 : 3.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
Servante du feu Fee du feu
OPに於ける曲の雰囲気と壁画の様な描かれ方がとても印象的
終盤に流れるフランス語?の曲も場面とマッチして良い感じだった
キャラデザも岸田メルでやって欲しかったかなー
高度文明が自壊して久しい世界、人類は滅びながら尚戦争を止めずにいた
諦念と厭世の蔓延する黄昏の時代の片隅に、戦火の本流から外れ可居住地域の端にある国境沿いの小さな町の駐屯部隊がこの物語のメイン
5軍人と町の住人との長閑な日々と、この地ですら押し隠せない戦の影
トランペット=金の角笛を拙く鳴らす主人公の、やがて踏み出す大きくはないが確かな一歩だか半歩だかを描いた物語
戦はあらゆる場所と人に影を落とすが、其々の歩みは戦にばかり構けていはしないというのがテーマの一つかも知れない
作中にイデア文字という旧い時代の文字が出てくる
旧時代や伝承の大本をイデアとするなら、当代は其の善しも悪しきも洞窟の壁に映る影だろうか
時代に縛られ視野狭窄に陥る人間は影だけを見て実体が見えないと評し擬える事は賛戦や反戦の重要な論証法でありテーマだ
そして神事や祭事は彼の地の出来事を此岸で擬える祭典だ
劇中の旧時代の遺物の復元も、戦の人類文明進化論も、砦の乙女の伝承も、失われたものを人々が様々な思惑で擬え変遷させた産物なのかも知れない