くろゆき* さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
このままじゃ 変態宇宙人の名が泣くね
男嫌いの熱血ヒロインとミステリアスな完璧超人の組合せはベタですが、メイド喫茶を舞台に選んだのが秀逸で、ギャップ萌えをかもし出し、展開も多くのバリエーションを生み出せたのだと思います。このアニメの面白さ=原作の面白さ。桜井監督は素材の良さをストレートに引き出しています。コメディー部分(特に三バカ)を粗っぽく脱力系に描いているのも、熱血ヒロインの息苦しさからガス抜きさせていて高評価。イケメン補正から、逆に笑いを取ろうとする姿勢も素晴らしい。
女性作家ならではの心理描写、人間関係構築の上手さを活かした上で、少女漫画っぽくないサッパリした雰囲気が持ち味だと思います。前半は内容はベタですが、味付けが絶妙で視聴後の余韻が爽やかでした。敵役のイケメン会長が登場してから暗雲が垂れ込め、女嫌い男、ライバル男が登場してからは、ウェットな普通の少女漫画になってしまった。製作陣がコメディー部分の粗っぽさを増して中和しようとしたのが、逆に浮いてしまった印象。(中間評価より-5点)ただし、最終回はストレートに「らしさ」を凝縮していて良かった。視聴後も爽やかな印象が残りました。
個人的には吉田玲子脚本回(4、12、16話)が味があって好き。横谷さんの回は趣味に走ったエピソードが多く、ちょっと残念な結果に。(特に9、13話)トータル的に見れば、万人にお薦めできる少女漫画コメディーでした。