にゃっき♪ さんの感想・評価
2.9
物語 : 2.5
作画 : 3.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 2.0
状態:観終わった
Who knows most, speaks least.
初回放送はインパクトがある鬱展開で、視聴者を引きつける役目を十分に果たしてくれたと思います。
琴浦さんは人の心を読める超能力者です。
能力の使い方を間違えて、両親は離婚し、母親には捨てられ、学校ではイジメにあいますが、この時点で琴浦さんを可哀想と思えるかどうかで、後の印象がかなり変わってくる作品かもしれません。可哀想と思えるなら、おそらく彼女が幸せになれるだけで満足できる作品なのでしょう。
私は最初の琴浦さんが好きになれません。
琴浦さんは精神的に幼なすぎます。自分が他人の秘密を安易に口に出す事で周りがどうなるか、何度繰り返しても学習しないことにイライラさせられました。
耳をふさいでも、周囲の人たちの考えている事が伝わってくる苦悩と戦い続ける、彼女の日常がもっと実感できれば、もう少し違った見方が出来たかもしれませんが、ここまで承認要求のスタイルを変えられないのは、彼女の性格か知能に問題があり、自業自得としか思えませんでした。
人と関わらないように生きてきた彼女が、クラスメイトの真鍋義久と出会う事から物語が動き始めますが、彼女が自分の能力とどのように折りあいをつけ、どうすれば自分の能力を逆に生かすことで、前向きに変化していくのかを描いてくれる作品を私は期待しました。能力をそつなく使うことで、人間関係を人よりうまくコントロール出来るように成長できるはずだと思ったからです。
中盤以降は、最初の鬱展開はどこに行ったのか、普通以下のラブコメになってしまったように思います。
彼女を受け入れられる人物が周りに集まるだけで、能力は真鍋義久のエロい妄想を読み取って、恥ずかしがる琴浦さんを視聴者に見せるのに使われてばかりです。
自らが変わる努力をしたわけでもないのに、改心して別人になってしまった森谷ヒヨリや、忘れた頃に謝罪する母親には呆れるだけで、何の解決にもなっていないように感じました。