空野 落 さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
シナリオ・設定がロボット系の中では良い意味で異端
ヘテロダインという外敵に対してロボットを起動さして戦うロボット王道ストーリー。そこにロボットの組立には足場を作ったり、ロボットを運ぶのにトラックで輸送したり、戦うのに許可が必要であったりとリアルさを持ったスーパーロボットといえる。
しかしこの作品の大きな特徴は主人公の所属する組織が民間会社であること。そして自衛隊という軍がカマセにならず、しっかり働き、後半ではよい協力関係を築いていることである。
また敵のヘテロダインというのが宇宙からきたものではなく「自然災害」であることもストーリーを面白くさせる。
ロボットは最初は予算がなくトタンのような装甲であり、その紙装甲は必見である。しかし少しずつ実績を挙げるにつれて予算が増えしっかりとしたロボットになるのは、ある意味王道のパワーアップと捉えることができる。
そしてこの作品で一番良いのキャラクターがみんな信念を持っていることである。
主人公の赤木は家を失う悲しさを知っておりブレない正義感を持っている。
青山は病弱の母親のことを心配しながらも軍とは違った正義を持っている。
桃井はかつての自分の父親のことを忘れず、ヘテロダインによって失った悲しみを増やさないために行動している。
城田さんは最初は命令がないと動けない軍の考えたをしていたが、赤木達と協力するようになって自分の行動の信念を大きく変える。
これらの信念を持って行動するのは人間らしく非常に生き生きしており面白い。
そして音楽がダイガード側を田中公平氏・ヘテロダイン側を川井憲次氏と豪華すぎるメンバーが担当しており良い味を出している。
難点は若干作画が崩れる点と全体的に年齢設定がおかしい点。
総括
「サラリーマンだって平和を守れるんだ!」というフレーズがそのままこの作品を象徴している。ロボット・キャラ・音楽ともに高水準であり、ロボット系で「燃え」アニメを期待している人は必見である。
※DVDBOXまだかな……