koji6 さんの感想・評価
4.2
物語 : 5.0
作画 : 3.0
声優 : 5.0
音楽 : 3.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
現実の歴史を踏まえて人間や社会を描いた全110話の大作
かなり古い作品なので作画・音楽については評価しません。
音楽にはクラシックが多用されていて作品とよくあっていると思います。
逆に言えば、そういう雰囲気の作品です。
銀河の星々に人が移り住んでいるかなり未来のお話。
そこには帝国と同盟(議会制)の二国があり、長い間戦争が続いていて、
帝国側の主人公ラインハルトと同盟側の主人公ヤンを中心に物語が描かれます。
その二人が司令官として戦場でぶつかる場面から物語は始まります。
壮大な艦隊戦やラインハルトがのし上がっていく様にワクワク感があり
一方で、社会・人間のありようにもかなりスポットがあてられていて、
中でも、政治・戦争・宗教あたりのことに重点が置かれているように思います。
権力に固執する人々、そういった人に先導されていく人々、
英雄に祭り上げられていく人、社会に疑問をもち立ち向かっていく人
高潔な独裁政権と腐った議会制民主主義とならどちらを選んだ方が良いか、
本気で正義を信じる人は他者とぶつかり続けるということ…などなど
社会や人間の汚いところがよく出てくるので内容はちょっとキツめですが、
学びや気づきも多い作品です。
それと、世界観がかなり完成されているし、話がちょっと複雑だったり難しい
ところがあるわりには分かりやすくできていると思います。
ちなみに、王族や貴族が目下の貴族を「けい」と耳慣れない呼び名でよぶことがありますが、
漢字で書くと「卿」で、たとえば皇帝がローエングラム卿に対して
「卿は○○だというのだな」というように「きみ」はのような感じで使うのだと思います。
内容が濃く登場人物も多いので時間をあけて観るとわけわからなくなるかも??
とにかく長いわりに見逃せる回も少ないので
時間があるときにある程度まとめて観ることをお勧めします。