「とらドラ!(TVアニメ動画)」

総合得点
90.9
感想・評価
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ランキング
45
ネタバレ

sham さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

アニメを見るようになった原点

最もお気に入りで思い入れも強いアニメの一つです。

その証拠に、
ほとんどのアニメは1回見たっきりのものばかりだけど、とらドラ!だけは3周くらいしたし、
これだけは思わず原作を買ってしまったし、
一時期釘宮病になりかけたし、
OP曲・ED曲はもちろんキャラソン、BGM等をYouTubeなどで漁ってリピートしまくったし、
アニメを見て初めてガチで泣いたし…

そもそも、これまで深夜アニメと呼ばれる類のアニメはまともに見たことがなく、とらドラ!もまた、きっとオタクが見る「萌え豚アニメ」の一種なんだろう、と勝手に思っていたんだけど、

ひょんなことから、見てみたら、そんなことはないどころか、アニメって感動できるものなんだ!ということを初めて知った。

それから、アニメをちょっとずつ見るようになったって感じ
だから、とらドラ!は自分にとって原点といっても過言ではない。
初めて見終わったあとの喪失感と胸が締め付けられるような感じは今でも忘れられない。そして無性に恋がしたくもなった(笑)

★ストーリー、構成について★
まず、とらドラ!の何がいいって、やっぱり秀逸な心理描写にあると思う。
アニメ(ラノベ原作)だけあって、 ぶっとんだ設定{netabare} 例えば、ヒロインがいきなり闇討ちしてきたと思ったら、居候みたいになったり、とかね {/netabare}ではあるんだけど、
各登場人物の、青春の葛藤や心の機微というのがリアルに、細やかに表現されていて驚いた。この創作物ならではの非現実さに、現実的な部分が丁寧に併存されていることが、感情移入し感動できる要因の一つなんだろうなーと思う。

まぁアニメという制約上端折らなきゃならない部分もけっこう出てくるから、わかりにくい部分が多々あったけど。
たまに原作販促のためなんじゃないかと思うぐらいにわけわからないアニメとかあるけど、これはそういうのではないからご安心を。

アニメの構成自体については、
ど素人が評価するのもアレだが、
濃密な原作ラノベ10巻分をうまく原作を損なわず、かつ感動と笑いを絶妙に織り込んで2クール分にまとめたという意味で評価できるのではないかと思う。

あと、飽きさせない起伏のあるストーリーも面白い秘訣だと思う。
前半は各キャラ同士の日常における掛け合いによるギャグ・コメディが中心だが、後半は、あのドロドロとした心理戦・シリアス展開が中心となっており、起伏性のあるストーリーとなっている。
しかも、それぞれが良質なのが特異点である。
つまり、コメディ要素は純粋に笑えるし、
シリアス要素も、雑な設定・内容ではなくしっかりしている。

は?そんなの当たり前じゃん、とか思うかもだけど、意外とこれらを満たしている作品ってなかなかない気がする。

★声優について★
上述の通り、釘宮病になりかけました。
声優に目を向けるようになったのもここからです。

★キャラについて★
◎高須竜児
あとあとになって思うに、主人公が竜児のようなキャラであったのがよかったのかなと思う。
内容の薄い、萌えアニメ(特にハーレム系)だと、たいてい主人公は万人受けしそうな中性的イケメンで、そんなキャラ立ちしてるってほどでもなく、かつわけもなくやたらとモテる、みたいなやつが多い気がするが(あくまで感覚的偏執的ではあるが)、
竜児は、異常なまでに家事全般が得意で、決してイケメンではなくて(一見恐れられる顔)、しっかりとしたバックグラウンドを持っているという点で上記のとは異なっている気がする。
このために、キャラとして、ラブコメとして魅力的になっているのかなーなんて思ったり。

◎逢坂大河
最初は、「なんだ、この図々しくてわがままなやつは!」とイライラしていたが、気づいたら、くぎゅぅぅぅ!ってなっていたよね。
不覚にもツンデレを少しいいなと思ってしまった。
現実にこんなやついたら面倒なことこの上ないけどね(笑)
美少女二次元キャラだからこそなせるわざなのだろう。
{netabare} やっぱプール回、学祭回、クリスマス回、雪山回は泣きました{/netabare}

◎櫛枝実乃梨
みのりんのパロディギャグにはついていけませんでした。
原作者、パロディ詰め込みすぎだからwww
盛るぜぇ~超盛るぜぇ~←言いたかっただけ
後半のみのりんは見ているのがつらいですね
どう考えても高校生で部活もやりながらあんなにバイト掛け持ちできるのはおかしいんだが(笑)

◎川嶋亜美
ただの腹黒キャラかと思っていたけど、{netabare}実はなんだかんだで一番周りがよく見えていて、彼ら彼女らに気を遣えるという、見えにくい優しさを持ったキャラ。{/netabare}なんというか、器用すぎて逆に不器用な感じ。

◎北村祐作
クラス委員長で生徒会副会長で男子ソフト部部長で成績優秀、スポーツ万能、真面目。一見完璧に見えるが、裸族・天然鈍感、頭のネジがちょっとおかしいといったキャラも備える。
だからモテるのか…

◎高須泰子
竜児のお母さん。たまにいいこと言う。和む。

◎インコちゃん
個人的にすごく好き。

★作画について★
なんの問題もなく良い。てか、それ以上に言えるほどに玄人じゃないw
気になるところなく安心して見れることが良いことの証ということで。

★音楽について★
アニメの音楽ってその作品を好きになればなるほど、音楽もより好きになれるもんだよね
例えばOP・ED曲は基本毎回聞くからなじみやすいし、劇中のサントラも場面ごとにあるから、聞くことでアニメの場面を思い起こす付加価値も付随する
だから、とらドラの音楽も大好き
こういった主観を抜きにしたとしても、おそらく良曲ぞろいだと思う
OP・ED曲の中からでいくと、やっぱり『オレンジ』は至高
{netabare} あの神がかったEDの入りで評判の雪山回も思い起こされるしね {/netabare}


何度見ても飽きない不朽の名作だと思います。
評価されすぎ、っていう声もあるけど、自然体でひねくれた見方しなければ、普通は楽しめるのではないでしょうか。
ぜひ薦めたい珠玉の作品です。

投稿 : 2021/06/04
閲覧 : 361
サンキュー:

25

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