こたろう さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.0
作画 : 4.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
うすーい味のお餅
天下の京都アニメーション製作です。
けいおん!の製作に関わったスタッフが多く参加するオリジナルアニメ。
”餅屋”の娘の主人公と商店街のみなさんと友達などなどでお送りする、地域密着ほのぼのホームドラマ?・・・になるんでしょうか?^^
人間の言葉を話すトリが商店街に迷い込んで、主人公の家で暮らすようになるところから始まります。
ともかく、平和で温かい雰囲気がウリの作品です。
正直、面白くなかった、というのが率直な感想です。
とはいっても、嫌悪感があるわけではなく、作品の雰囲気から期待される面白いことが全然なかった・・・とでも言いましょうか。
NHKの朝ドラのように、主人公とその周囲の人々が絡んでアットホームな人情話どーのこーの。というのは悪くないのですが、悪い意味で、けいおんのような日常系を引きずってるなぁ~、という印象です。
キャラは悪くない。
主人公のたまこのおっとり具合をはじめ、他の女子も個性と魅力があります。
商店街のみなさんもキャラ立ちはしっかりしており、トリについては言わずもかな。
作画は相変わらず圧倒的。
京アニ品質ですから言うまでもなくTVアニメには勿体無いぐらいの高品質。
声優も悪くない。
主要なキャラは新人ながら不満はない水準。
脇をベテランさんで固めてあるので、演技や表現の点での死角はありません。
ストーリーは・・・・^^;
ここが物足りないというか、ふわふわしすぎでした。
のんびりした主人公を中心にして、なんでもない日常をやるなら、けいおんのような雰囲気の作品になったかもしれませんが、商店街の人々やトリなど物語を作りだす素材がたくさんある設定。
人情ドラマらしく、一人一人のエピソードで1話完結の形態をとってはいますが、これが何とも薄味です。
全編にわたって何もおきない日常系ならともかく、この作品はキャラがたくさんいて舞台装置も整っているので「何かあるだろう」と期待がついてまわります。
・・・ところが実態としては、ほんと大した事がない。
キャラの事を深く掘っても面白くなるだろうし、商店街やトリを使ってコメディ色を強めてもいい。
そう思えるのに、ほんとに起伏が薄い展開しかみせません。
えー、そんだけ?
こう思った回が、どれだけあったやら^^
アニメとしての質は高く、見てる間はそれなりに集中して楽しめるのですが、終わってみると、
あー、面白かった。次回も楽しみ♪
とは、決してなりませんでした。
なんというか、精進料理でも食わされたような物足りなさが残る作品。
餅屋の娘が事あるごとにモチだモチだと言ってますが、餅のような腹に溜まるパンチは残念ながら無いですねw
「次回は、どんなお餅が食べられるかな?」
予告で毎回、たまこが言いますが、餅のような粘りのある話なんか無かったッスよ?w