sherlock さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
誓い合っ『た いち』番になる 夢抱き 『新』な旅立『ち はや』る思いで…
まず、タイトルとなっている僕の考えたレベルの低い短歌に関してお詫びしておきますorz笑
このアニメは昔の人が想いを込めた100枚の短歌に自分の想いをのせて
87cm四方で自陣の25枚を持ち札にしていくという競技かるたが背景となっている
そして僕は、かるた部は文化部だからそんなに熱血な感じではないのだろうなと思っていた
…このアニメを観るまでは…
かるた競技者は様々な想いで近江神宮の畳に座りたいと日々辛い練習に励んでいる
なぜならかるたは音が大事なため窓を閉め切ることもあり
その暑さと静寂のなかで読手さんの1~6文字に全神経を集中させるという
精神的・肉体的に大変苦しい闘いとなるからだ
このような闘いの裏では瑞沢高校かるた部の様々な青春ドラマがある
その中で登場キャラ達がつぶやく彼らの言葉に毎回感動を覚えた(以下参照)
『先生、俺はA級になるより…逃げないやつになりたい』(太一)
『俺は仲間にするならかるたの天才よりも畳の上で努力し続けられるやつがいい』(太一)
『きついけどやってんだ…負けるけどやってんだ…だって勝ったときどんだけ嬉しいか』(太一)
『泣くな…俺はまだ泣いていいほどかけてない…悔しいだけでいい』(太一)
『正々堂々とやって負けてかっこ悪いことあるかぁー!!』(ベラトリックス)
『恥ずかしいと泣ける心は美しいと思います』(おでこちゃん)
『やりたいことを思いっきりやあるためにはやりたくないことも思いっきりやんなきゃいけないんだ』(机君)
『青春全部かけたって強くなれない? まつ毛君、かけてから言いなさい』(原田先生)
『これだから目が離せないんだ…ここにいるのはもう違う君じゃないか』(原田先生)
これからお気づきの方もいると思いますが…
そうなんです、僕は気づくと太一しか見ていませんでした笑
この気持ちは2期のレビューの方で語りつくします!!!!ww(´▽`*)
と、とにかくこのアニメは速さ重視(?)のかるた、配置や空札を暗記するかるた、
相手の特徴を分析するかるた、経験から得た感覚的なかるた、音の美しさを感じるかるたなど
それぞれのキャラに特徴的な競技かるたのやり方がありかるたの奥深さを感じるアニメなので
興味がある方はぜひ観てみてください!!(*'ω'*)
-ここから先は見なくて大丈夫です-
最後に百人一首で僕が一番好きな歌を…
『逢ひ見ての 後の心に くらぶれば 昔は物を 思はざりけり (権中納言敦忠)』
このようにあなたに逢ってからの今の苦しい恋心にくらべると
会いたいと思っていた昔の恋心の苦しみなどは、何も物思いなどしなかったのと同じようなものです
この歌は会ってしまったばかりに相手への想いが自分を苦しめるという強い恋心を詠っているが
時代背景も考慮すると、平安時代は通い婚で女性を選ぶ権利は完全に男性にあり
女性は身分相応の相手としか結婚できなかった
さらに、この時代は一夫多妻制で男性は世間一般的に浮気が認められていた
従って自分よりも優れた女性が現れると自分にかまってくれないという嫉妬心をもつ
以上のことも踏まえると、この歌は今はもう自分の事を忘れているかもしれない相手への
『究極の片想いの歌』とも推測できる
こう考えると片想いの歌が多い百人一首は奥が深く
これらを二人で競い合って取り合うというのは何とも言い難い美しさを感じる