sinsin さんの感想・評価
2.7
物語 : 2.0
作画 : 4.5
声優 : 2.5
音楽 : 1.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
小林誠氏好きだったら…。
【良い点】小道具、メカ、建築物の造形。不思議な生命感のある小林誠氏のデザインセンス。作画。
【悪い点】音楽。ファンタジーとして成立していないと思う点。
【総合評価】西暦2984年、宇宙に移民した人類と地球上で増殖した機械生命との戦いは熾烈を極めた。シャイアン(機械生命体)は、搭乗者を失い長い眠りにつく。
千年後、イクール(メカ好き女人間)出会う。かくしてシャイアンは目覚め、仇敵エルメダイン(機械生命体)と決着をつけようとする。
本編最初は、実写パート。精密で緻密なディテールの2メートルのスケールモデルは、生命感があるフォルム。
しかし、そのモデルの不自然な動きは、とても気になった印象。どうせならアニメパートだけでも良かったかも。
そんな、DRAGON's HEAVENの世界観。
イクール=人間。日常性。現代っ子。
対比。バランス=天津甘栗。ディテールの緻密さ。
シャイアン=機械生命体。非日常性。過去。
イクールは、異世界にあって風呂に入っていたり。天津甘栗が好きだったりして親近感を感じさせる日常性を持っている。
天津甘栗が、売られている世界とゆうことで、視聴者を異世界に感情移入させやすくしようとゆう意図を、明確に感じる。しかし、天津甘栗とは少しピンポイントすぎると思う。天津甘栗では、あまり身近に感じないと思う。若干とがったイメージになってしまった印象。
もっと、身近に感じる他の小道具、または設定を創って現実世界とつなげてほしかった。
シャイアン、エルメダインが、過去を象徴するようなのでテーマは、「失われた過去との決別」だと思う。
設定が、機械生命体とゆうことと、テーマで失われた過去を取り扱っている為か、メカデザインは、どこかノスタルジックで生命感あふれている。小林誠氏のファンならたまらないと思う。
小道具背景まで、緻密にデザインされている。どれも独創的で、異世界感たっぷりだ。デザインに対する拘りは、半端ではない。
作画表現においては、その緻密なディテールの生命感あふれるメカデザインを巧く生かしきる為か、影をあまり使わず点々のタッチで、陰影を表現している。動画作業は、大変だったと思う。でも、ほとんど作画崩れしていない。
それと、個人的には、コックピット内部のディテールがとても素晴らしいと思った。大体のメカ作品は、外面のエクステリアばかりに注力され、内面のインテリアは、ないがしろにされることが多いからだ。
あと、帝国ブラジルの背景画がとても良く出来ていた。思わず見入ってしまった。
全般的に電子音楽との相性が悪いと思った。35分とゆう短い尺のハンデもあるのだが、ファンタジーアニメとして成立しているかどうかは疑問な作品