退会済のユーザー さんの感想・評価
4.7
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
「ベルッチオ、外套を!」
ピカレスクロマンな作品の決定版と思ってます。
うようよ動くテクスチャーは酔いそうですが、内容も酔えますね。それがいい人にはいい。
手負いの猛獣が尾を噛み合うような渦巻く陰謀、その中で笑む伯爵の怪しい魅力。
香を蒸溜させるために手折られた大量の花がしな垂れて匂い立つようなエロス。
一方で若者たちの一途な恋心と誠意。ただ自由を想う、ひたむきな夢の行方は…?危うい無邪気さとしなやかな思いやりを携えて、進む先には…?
魔都でぐるぐる因果は回る訳ですが…。
主人公やマクシミリアンなど、若人達よ、負けるな!がんばれ!と応援したくなる。
反面、伯爵にもそのまま暗躍して欲しい。ジトジト〜と魔都の魑魅魍魎を引き揚げる復讐の網元として、鋭意栄え続けて欲しいような…、
ジレンマを抱えて毎回面白く観てました。
EDのカオスさがまた気分を盛り上げ、予告の決め台詞で次回が一層愉しみに。
最終話後は、
OPで何ものにも縛られず空に舞っていた2羽の白い鳥は、
エドモンとあの人だったのか、それともアルベールとフランツだったのか…と想像したり、
EDの甲冑の中の人は…と余韻深く思い返したり。
時折、再度観たくなる作品です。
リーゼントのバティスタンや、小悪魔ペッポが案外格好いい、おいしいやつらでしたね。
エデの美しさも、いかにもアニメだからこそ出来る、儚さやきらめきがあって華やかでした。
「ボンソワー、マダム エン ムッシュー」って真似して使いたくなります。しかしどこで。