カミリス さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 2.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
過小評価で過大評価
原作は未読。ここでの評価の高さと、以前視聴を進められた作品だったため視聴。
設定は硬派なファンタジー。そこに国の政治や戦争要素が加わっている。
とりあえずこの作品を見終えて思ったことが「これは監督が駄目なんだろうなぁ」ということ。
まず、この作品の評価で目につくのが「1話で切ったやつはもったいない」というもの。この評価が多数出てる時点で、この作品は失敗してるのだ。
その1話に関してだが、でてくるキャラが多すぎ、場面がコロコロと変わりすぎ。物語の途中からみてる気分で、話が全く頭に入ってこなかった。
理由は2話でわかる。いきなり過去の話になっており、大事な1話で時系列をシャッフルしてたのだ。つまり、1話は本当に物語の途中。どちらかといえば2話が本当の1話である。
で、そのあと見続けても、なぜ2話を1話にしなかったのかがわからない。というのも、この作品自体はあくまでも序章で物語は完結しない。2クールを使ってまで序章をじっくりと描いているのに、無理やり詰め込んだような1話にしたのか非常に謎である。加えて引きも弱い。素直に2話を1話にすればよかったのだ。
演出の行き当たりばったり感、時系列シャッフルの多さ、ぶつ切りのような場面変更の多さ、が全体を通してかなり目立った。おかげでシナリオが頭に入りにくい。ストーリー構成の粗さが際立っていた。
伏線とか2期がある前提でちりばめまくっているのに、2期に視聴者をつなげようというものが一切見られない。原作の扱いがすごく雑だなぁと感じた。
多くの視聴者の伝勇伝への興味を阻害させたのにもかかわらず、最後まで見た人は伝勇伝への興味をもったため、何故かアニメももっと評価するべきという流れになっている気がする。
多分、もともと最後まで見れれば原作の興味がわく作品なんだと思う。
個人的には、原作の伝勇伝はもっと評価されるべきで、アニメの伝勇伝はもっと酷評されるべきなんじゃないかなぁ…と思う。