「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。(TVアニメ動画)」

総合得点
91.2
感想・評価
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ランキング
39
ネタバレ

シェリー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

やるせなさ

こどものころの仲良し6人組
そのなかでもリーダーだった仁太に好かれ好いていた女の子芽衣子は
みんなの秘めた気持ちと共に他界してしまう。

時間はそんな想いも露も知らずにただ過ぎていく。

そしてみんなそれぞれに成長し高校生になる。

想っていることとは逆に歩んでしまう安城、
バイトして世界を回る久川、芽衣子に囚われた松雪、
それを冷静に見ている鶴見、そして不登校の仁太。

そんな仁太のもとに芽衣子が戻ってくる。
胸元に小さな青いリボンがあるのを別にすれば
真っ白なワンピースに銀髪の長い髪といった色彩を欠いた格好。
身長も胸もないが同じ高校生へと成長していた。
死んだというのにすごく明るく元気だった。
しかし、どうして現れたのかも、そして仁太にしか見えないことも謎だった。

そのことが波紋を呼ぶ物語である。


人の死や自然災害による悲劇というのはよく語られるように予期せぬ出来事である。
それは半永久的に連なっている日常からそこになければならないものを
理不尽に、暴力的に剥ぎ取り貪るものである。
理屈や論理とは別次元に存在し、また人によっては砂漠に降る雨だったりもする。
だから受け入れられない事実に対していろんな行動を人はとるのだ。

本作ではその事実が責任の所在を探させたり。
やりきれない想いが彼らの頭の上を回り考えをどんどん屈折させていく。
嫉妬心、自己欺瞞、責任転嫁、疑心、とにかくやりきれない。
そして伝えきれなかった想いは周りに回って死者への冒瀆と成り果てる。

そんな彼らがどうやって、どんな結末を迎えるのでしょう。


作中では人が許せる非常に微妙なラインを行ったり来たりします。
だからみんながとてもぴりぴりしています。
それぞれ悪気はないのでしょうが立場によってとらえ方というものが違ってしまいますからね。
僕はそんな閉塞感が嫌なのでもう二度と見たくないです(笑

本作は「文学」として描かれる「死」とは違って
アニメならではの身近なコミュニティとの繋がりで書かれており
その良さも悪さも上手く表出できていると思いました。


{netabare}

苦言と文句だけです。本作が好きな方は読まなくても結構です。すみません。








この作品はめんまがでてきたからこそああいう結末を迎えられたけれど
いなかったらみんな引きずったままですよね。
変な疑問ですかねw
彼ら自身に自ら解決に向かおうとする意志が少しでも見られたならいいですけど
なんもなかったし、なんなら一生その鎖に縛られてやろうじゃないかみたいな心意気でしたもんね。

最終回もなー。
夜の神社の階段のシーン。
なんで泣いてんの?って感じでした。
あそこ泣くとこかなー?

最後の芽衣子との別れ。
木の下に置いてあった手紙の芽衣子の字見た瞬間、涙やばかった。
けど、あのかくれんぼの台詞まんま使って「もういいかい?」で止まりましたw
あの手法は僕はダメでした。なにゆうてんねんって感じ。もっと言うことあるよなー。

安城のあだ名も僕は最悪だと思いました。
あれはダメでしょう。聞くたびなんか嫌な気分でした。




{/netabare}

投稿 : 2013/09/09
閲覧 : 334
サンキュー:

18

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