退会済のユーザー さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
女は恋する生き物ということを体現した女優の物語。
今敏監督の作品が割りと好きだと気付き見る気になりました。面白かったです。
今作は、恋をし女優として生きた女性の現実と、回想の混同です。
女優として演じた過去の作品(劇中劇)の中で、恋心を追う形で、物語は進みます。
ラストの台詞は潔いと思いました。心底、女であり、女優だなと思い、気持が良かった。
詳しく書きませんが、自分を認めている。人から見たら悪いと思うかもしれない部分も。
だって恋する女性は美しくなるんです。
相手を一途に追い求める時は美しいと思います。まるで、夢のような時間です。あんな相手ならなお更。現実になると、環境やらで変わってしまう事も多い。
その美しい時を心の中で生き、女優としても輝けた。
恋心は本当だったけど、月日が流れ心の片隅に眠りかけ、いつしか、夢や憧れに変わっていったのだと思います。
鍵は心。夢や憧れを一心に追い求めた心の姿だった。
時代の悲しさが切ないお話ですが、一人の女性の生きざまが描かれていて、私は好きです。