にゃっき♪ さんの感想・評価
4.6
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
to our children's children's children
第一話を見始めたとき、かけがえのない友人が戻ってきたような感覚で自分でも驚いてしまいました。
2年生に進級し、新入部員二人を加えた瑞沢高校かるた部の夏の高校選手権までを2クールで描いています。ずっと終わらないで欲しい気もするのですが、このペースで行くとかなり長い作品になってしまうので、最初から視聴する方のハードルを上げてしまうのではないかがちょっと気がかりです。(3期以降を心配するのは気が早いですけど^^)
それに今回は大会に割かれている時間がほとんどですので、もう少し普段の練習風景や日常も見てみたかったように思います。
この作品は、前年の失敗を今年に生かそうというメンバーの成長ぶりを本当に丁寧に描いています。
前年の大会で自分が倒れてチームに迷惑をかけた事を悔やみ、新入部員の獲得に猛進する千早。団体戦ではバックアップメンバーが必要な事を誰よりも強く感じていたのでしょう。
新入部員も試合に出るチャンスを与えた机くん。自分が以前そうだったように、彼らもカルタ部の一員だという自覚を芽生えさせようとしたのでしょう。
タスキを用意してくれた顧問の女帝。爪を切る決心をした菫(スミレ)。弟たちのために頑張る筑波くん。
ひとりひとりが最善を尽くそうと頑張って少しずつ成長していく過程を眺めていられるだけでも、この作品に出会えて良かったです。
囲碁や将棋もそうですが、嗜む人、興味を持っている人が徐々に高齢化して、競技人口が少なくなっていくのは仕方がない事かもしれません。現代はゲームも娯楽も多様化して身近にいくらでも楽しめるものがあるなかで、百人一首の世界を若い方、そして次世代に伝えていくような作品を手がけてくれたスタッフに感謝すると共に、多くの方が視野を拡げ、和歌や日本の伝統的な文化に興味や関心を持つきっかけになってくれれば嬉しく思います。