るぅるぅ さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
生きとし者へ捧げる手紙
死者の心残り綴った手紙を生者へ届ける死後文配達人フミカの仕事背景を描き彼女が死後文となった理由を紐解いてゆく。
ストーリー展開は手紙の内容次第で経緯の良し悪しが出来上がる骨組みになっています。扱う内容も虐待・自殺・イジメ・儚い恋・忘れ形見など仄暗さを漂わせ、緩急をつけた暖かい話がありますがシナリオのバランスに温度差を感じますね。
個々のテーマはわかりますが全体のテーマが掴みにくいです。
しかし、中盤からフミカの存在・目的となる本筋にて序盤エピソードのアンバランスな構成の意味がわかりました。
死んでから気づく想い、生きている時には見えない想いを死ぬ前に生きながら見つけて欲しい。これが全体のテーマだと想います。 {netabare} 2重人格のフミカが1つにならず生きたいと伝える想いは、今度フミの過酷な人生の始まりを悟らす意味があった様に感じます。ある意味、エピソード自体が最終話までの伏線に見えました。{/netabare}
それもフミカが死者という立ち位置で、人の喜び、悲しみ、怒り、憎しみ愛情と未練を知り得てわかった想いは良い余韻となりました。
強いて言うならフミカに感情移入できないのが、ネックなぐらいですねw 死者になってからでは遅い想いです。
OVAの13話まで観てスッキリする作品でした。