にゃっき♪ さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
It's only Love Story (but I like it)
舞台は第一次世界大戦後のヨーロッパ。
日本からの留学生、久城一弥は図書館塔のてっぺんで、ゴスロリ少女ヴィクトリカと出会います。
前半は安楽椅子探偵のヴィクトリカが断片的な情報(カオスの欠片)から並はずれた洞察力(知恵の泉)で事件を次々に解決していくミステリー仕立ての作品ですが、個々の事件の中には後半に繋がる伏線もちりばめられていて、一弥とヴィクトリカが事件の解決を通じて、お互いの距離を縮めていくプロセスを描いていたように思います。
やがて物語は彼女の能力にも関係した出生の秘密に迫り、国民を煽動した戦争の渦中に巻き込まれていく二人の男女の純愛物語だったことがはっきりしてきますが、最初の展開から推理ものと決めつけて視聴していると裏切られた気分になるかもしれませんね。
露骨な萌え作品ではありませんが、ヴィクトリカのこまっしゃくれた口の減らない可愛さは破壊力抜群ですし、一弥もイライラさせられる事もありましたが真っ直ぐな性格なので好感が持てました。
二人を受けつけないと視聴を続けるのは辛いと思いますが、清々しい余韻を残すエンディングを多くの方に味わっていただけたら嬉しく思います。