ローズ さんの感想・評価

4.0
物語 : 4.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態：観終わった

赤い天狗と緑の狸（食べるのは人間）

下鴨一家などの狸、赤玉先生などの天狗、金曜倶楽部のメンバーである人間などが京都を舞台に躍動するホームコメディー作品。

本作品のテーマは家族の絆だと思います。
金曜倶楽部の忘年会に恒例で食される狸鍋。
多くの狸から尊敬されて狸の頭領である偽右衛門として立派だった下鴨家の父親・総一郎は金曜倶楽部の鍋にされて食べられています。
残された下鴨家の阿呆な息子達は各々に欠点があります。
人それぞれ個性があるように狸一匹づつに良い所もあれば悪い所もあるのは普通です。
下鴨一族の家族は協力しあって欠点を補い、そのような所に家族の絆が垣間見れます。
現在の日本の希薄な家族関係と比べると、阿呆な狸世界のほうがまともな感じがします。

下鴨家を敵対視している夷川家の悪役ぶりも見事です。
主人公である矢三郎の許婚である海星以外の陰湿な嫌がらせや謀略等々。
全く良い所が見当たらないのが悪役としては最適。
全員良い人では面白い作品でも飽きがきます。
ヒール（悪役）が徹底している事によって物語が綺麗な形になっています。

未見の人が阿呆だとすれば視聴後の人も阿呆かもしれません。
同じ阿呆ならば一見されてはどうでしょうか＾＾
（　阿波踊りかよっ！∑(｀□´/)　）

狸と天狗と人間が一緒に生活している場所である京都。
阿呆の血が騒ぐのであれば、観光以外にも楽しめる場所かもしれません。
狸鍋があるかどうかは分かりませんが＾＾；

面白き事は善き事也、と思える作品でした。


【追記】
偽電気ブランではなく本物の電気ブランを飲みたい人は、東京浅草の神谷バーへどうぞ。
お酒なので未成年の方はお断りなのですが＾＾；