退会済のユーザー さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
複雑
登場する陣営が三つある.地球連邦軍と地球連邦軍のエリート部隊であるティターンズ,そしてエゥ-ゴ.このうちの連邦とティターンズの関係が複雑である.元は同じ組織であったのだが組織内で分裂を起こしている.傲慢なやり方が目立つティターンズまたは連邦からエゥーゴに所属を移す者が出ている.劇中ではブライトとエマである.組織がぐちゃぐちゃしていて誰がどの側で戦っているのかというのが把握しにくい.
また,組織内の人物もそれぞれ思惑を抱えている.かつてシャアと呼ばれ一年戦争で英雄となった男がエゥーゴという組織でクワトロと名乗り今度はティターンズと戦っている.同じく前回の戦争で英雄となったアムロは連邦によって軟禁状態で自己能力を発揮できないでいる.英雄が最後まで英雄たりえないというのがリアルである.
主人公であるカミーユはどこか屈折している少年である.それは家庭環境によるところが大きい.愛人をつくっている父,それに気づいていながら仕事に没頭する母.愛情に対する飢えと絶望.それらの想いが戦場であっけなく無にきっしてしまう.人間関係とは別に戦争というものが展開していくので無慈悲感が倍増する.