Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
チェインバーの意志・・・
この物語の主人公は、遥か宇宙の彼方で戦争に明け暮れる星で生まれ育ったレド少尉。とある戦争の最中、作戦から離脱する際に敵の攻撃を受けトラブルに巻き込まれてしまいます。そして、たどり着いた先はこの物語の舞台である陸地の殆どが水没してしまった未来の地球だったのです。
そこでレド少尉は、海上生活を営んでいた人達と出会い・・・物語が動いていきます。
宇宙での戦争を繰り返してきたレド少尉達の技術レベルと、水没してしまった未来の地球の技術レベルには雲泥の差がありました。もちろん、地球上でも全く争いが無い訳ではありません。なので、見始めた頃は「戦国自衛隊」のような圧倒的な武力の差による戦闘シーンを中心とした作品かと思っていました。ですが、見続けているとそんな単純な物語では無い事に気付きます。
それは、地球上で神聖視されている「クジライカ」と人類との関係で表現されていたように思います。なぜ、「クジライカ」が神聖視されていたのでしょうか?
その背景には陸地が殆ど水没してしまった...という変化をどのように受け止めるかが、大きな分岐だったのだと思います。
変化の受け止め方は色々あると思いますが、大きく分けると以下の3つに分類できると思います。
・変化に合わせて自らを変革する
・変化と共存する
・自らと合致するように変化そのものを変えてしまう
どれも間違いでは無く、時と場合に応じて的確に判断するものだと思います。でも、もっと大切なのは、その時の判断した結果を記録に留めて、いつでも見る事ができる様にする事・・・そのような事をこの作品では気付かせてくれるのと合わせて、大きな見どころになっていると思います。
1クール13話でこの作品は幕を閉じます。でも、続きがあっても決しておかしくない展開とラストだったように思います。主人公も成長やヒロインとの行く末など、見どころが沢山あっただけに、終わってしまうのが少し寂しく思えた作品でした。