笑い男アオイ さんの感想・評価
3.1
物語 : 1.5
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 2.5
状態:観終わった
ただ一つだけダメなものがある それは・・・『練り込まれていない設定』
アニメ化するにあたって
どんな作品だろうとダメなところはあると思う。
パーフェクトなんてお金かけて作っていられる全盛期のジブリくらいじゃないのか?
キャラクター単体での個性は立っていて調理次第では面白そうなものが作れなくもなかったと思う。
私は原作未読ですが、はたして原作がこの程度の内容であったのか、アニメ化にあたり脚本家や監督がその程度の腕しかなかった為に産まれた悲劇なのかは分からないけど、過去の有名な人物の名前を使ってオリジナルな設定を組み込んで面白くするという手法が使われているのだが『ヤリスギ』と『意味ナイ』のサンドウィッチです。
例えば、Fateなんかでいえば、セイバーがアーサー王が正体であり実は女の子でしたーとかやっていますが、アーサー王が女であっても納得できるような独自の設定があります。
聖剣を抜いた時から不老不死のようになり少年と少女の見分けは難しい場合があり本人も正体を隠していた、魔法使いが後見人で魔法の力で誤魔化せた、何より世界が求めていたのは『完璧な王』であり一個人の性別は重要視されていなかったなど。
色々、実際の設定からいじくっても納得させる設定があってそれを違和感なく感じさせるキャラとストーリがあれば高評価は受けれるんだと思います。
さて、前置きが長くなりましたが、こちらの作品はキャラの魅力を生かしきれない設定とそれを上手に繋ぎとめれないストーリーの弱さにあるんだと思います。
シーン毎に見ていくと作画や萌え要素ツンデレ要素主人公ハーレム要素等、最近の深夜アニメに必須事項の用に入ってきているキーワードはもれなくはいっていますし一定の水準があります。
OPやEDの歌も作品のオリジナルな雰囲気が出てきていてそれなりによいかとも思います。
ただ、そこをまとめる肝心要の設定が甘過ぎて視聴者に違和感が半端なく伝わってきます。こんなことしたら原作ファンが怒るでしょうけど、攻殻機動隊SAC並に原作をある程度ブレイクさせてでも構成から練り直してアニメ化した方がよかったんじゃないのかな?と思ってしまいました。
ストーリーに重きを置いてみる方にはつらいものであったなーと思いました。