「AIR エアー(TVアニメ動画)」

総合得点
87.1
感想・評価
3362
棚に入れた
16565
ランキング
171
★★★★☆ 3.9 (3362)
物語
3.9
作画
3.7
声優
3.8
音楽
4.2
キャラ
3.7

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. さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

消える飛行機雲。僕たちは見送った・・・。のでございます。

ワタクシの中で感動アニメとして殿堂入りをしている作品。なので今後どんな作品が出ても不動の(同率)一位作品。(今笑った奴ちょっとコイ。直立不動で国歌(鳥の詩)×100回斉唱させちゃる!)
みすずちんは永遠のヒロイン。なので誰が何と言っても私の嫁。(今文句言った奴ちょっとコイ。セミ入りのベーコンエッグ喰わせちゃる!)
最高のお気に入りにして、孫の代まで語り継ぐことを心に誓った作品。要するにファンタジー好きなワタクシのドツボにハマった作品。それが本作”AIR”なのでございます。

最初にお断り申し上げておきます。ワタクシはkey作品には大幅な脳内補正が掛かってございます。ですので評価は通常作品の1.5倍増しでございます。従いまして、”鍵っ子”以外のいたって普通の方が視聴いたしますと、冷静に評価いたしますに☆5評価は付かないだろうとは思っております。突っ込みどころのある設定、一部に解りづらい描写、独特のキャラクターetc、アニメ作品を多くご覧になられた方からいたしますと疑問な点も目につくかと存じます。でもワタクシはそれでも良いのでございます。そういう不完全さも含め、駄目な部分、未熟な部分もあえて受け止める事を心に決めてございます。ワタクシの中では、そう決意させるだけの魅力を持つ作品でございます・・・。

原作はPCゲーム。しかもエロゲでございます。もっとも、エロの無い全年齢版も発売されてはございますが。
作品は一言で申しますと家族愛をテーマとしたファンタジーでございます。夢、生命、星の記憶、そして人の思い。こういったものをキーワードとし、一人の旅人の青年と3人の少女達の一夏の物語を描いた作品でございます。

バックグラウンドにございますのは”翼人伝説”。千年の昔、背中に翼の生えた”翼人”と呼ばれる存在がございました。最後の翼人である神奈備命(かんなびのみこと)と呼ばれる一人の少女。彼女は翼人が持つ強大な力故、母親とも引き裂かれ、一人”社(やしろ)”に幽閉された生活を送っております。彼女を警備するは剣の達人である柳也(りゅうや)♂様。そして身の回りのお世話をするは、とてもお優しい心をお持ちの裏葉(うらは)♀様。これら背景を語るエピソードは8話、9話で描かれます。このお話ではともかくキャラクタが生き生きとしており魅力的でございます。そして彼らに感情移入する程に涙無くしては見られないエピソードとなる事でございましょう。ワタクシが本作の中でもっとも好きなエピソードと言っても過言ではございません。ちなみに特別編となる”AIR IN SUMMER”はこのエピソードを補完し、より深く描いた作品となります。AIRファンとしては是非抑えておきたい作品でございますが、その内容紹介はまた別の機会に・・・・。

翼人とは星の記憶を紡ぐ者。星が誕生してから自分の代までの膨大な記憶をその翼に宿します。そしてその記憶を代々子孫へと引き継いでいくのでございます。羽に蓄えた記憶はエネルギー。その力をもって、空を飛び、そして強力な武器となって敵を一蹴する事さえ可能でございます。故に代々世の中の力を欲する者達に有無を言わさず使役させられ、その身を汚していかざるを得ない者。とても悲しい定めを背負った者達でございます。本作には3人のヒロインが登場いたします。右手にいつもバンダナを巻いている不思議な少女”霧島 佳乃(きりしま かの)”様。もの静かでおっとりとしており、そしてつぶやく様な喋り方が特徴の”遠野 美凪(とおの みなぎ)”様。そして本作のメインヒロインとなる”神尾 観鈴(かみお みすず)”様。彼女達が暮らすこの街に、ある日念を込めた物体を自在に動かす”法術”を使い、人形を自在に動かす芸を人に見せて日銭を稼ぐ旅の青年”国崎 往人(くにさき ゆきと)”様がやってまいります。法術を使い、人形を動かす芸は無き母親より受け継がれた物。母は彼に託します。空の上にあって、一人悲しみに暮れる少女。彼女を見つけて救い出して欲しいと・・・。青年は母より聞かされたその少女を探す為、一人旅を続けて来たのでございます。千年前の翼人伝説と、本作のヒロインの関係。そして旅の青年の関係とは如何に・・・。
最後の翼人である”神奈備命”様のお話から数えること1000回目の夏。そう、この夏に物語は幕を開けるのでございます・・・。

本作のメインとなるのは”神尾 観鈴”様のエピソードでございます。彼女の存在と翼人伝説の関係が鍵となります。
観鈴(みすず)様は難病を患っております。人と親しくなり、親密な関係に近づく事により突然襲いかかる感情の波。彼女は涙に暮れて正気を保つことが出来なくなってしまうのです。故に彼女は友達を作ることが出来ずにいつでも一人。
そんな彼女を見守る母親。そして常に一定の距離を置き、一見冷めた様に見える親子関係。しかしその根底に流れるのは相手を思いやる強い心。家族愛でございます。この2人の関係を通して描く感動の家族愛。これこそが本作におけるメインテーマでございます。翼人伝説でも描かれるは人を思う心。人の為に自己を犠牲にできるその気持ち。本当に美しい思いやりの心が本作では描かれます。千年もの間受け継がれてきた思い。時が流れ、人が変わろうとも決して途絶えることのなかったその思い。どうぞ貴方もこの物語を体験し、そしてその思いに触れてください。

「あんたは飛ぶんや!翼の無いウチらの代わりに!」

羽ばたこう、あの大空に。そして返しに行こう星の記憶を・・・。一つの物語が終わり、そして希望を持った新たなエピソードが始まります。
(今笑った奴ちょっとコイ。どろり濃厚ゲルルンジュースを吐くまで飲ませちゃる!)

投稿 : 2011/06/15
閲覧 : 865
サンキュー:

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