ぱるうらら さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
良質1クール作品
『翠星のガルガンティア』はオリジナルアニメ、1クール(全13話)のSF・ロボットアニメです。
ガンダム系の宇宙モノ…ではなく、舞台は地球というアニメ。ちょうど同時期にSF・ロボット作品が他に2本あるため、どれも似たような世界観になるのかと思えば、この作品は別種。ロボットに乗って敵と戦うのではなく人間ドラマの方に重きが置かれていた。異なる生活様式や価値観をもった人々と主人公との出会いはまるで冒険であり、前半はまるで主人公による一種の冒険のようだった。価値観の相違が織り成す対立、技術の違いによる困惑等、これら一つ一つの価値観の差がほど良い人間ドラマとなっていた。
また、第9話から続く後半のシリアスな展開には息を呑んだ。それまでに説明が少なかった分、壮大な設定の連発に目を見張りつつ、短い時間でこの作品の根幹と全貌を説明するというなかなか大胆ではあるが、起承転結の『転』の部分が非常に素晴らしい完成度となっていた。終盤にはロボットアニメならではのアクションシーンもありアクション物としても存分に楽しめた。
ただ一点、僅かに気になることと言えば、その壮大な設定が有耶無耶なまま終わったこと。それに対する予防策のようなものは取っていたので、こじつけの方はバッチリだったようだ。また、違和感無が無かったわけではないが、1クールとしては比較的綺麗な終わり方だったと思う。