波風悠々 さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
最終評価
■多重人格
羽田ヨージを主人格とし、別人格に伊丹伽楼羅、羽田鷹志、千歳鷲介、成田隼人とした多重人格設定
医学的には「解離性同一性障害」という奴でしょう。
■活動時間
鷹志は朝~夕方(学校)、鷲介は夕方~夜(バイト)、隼人は夜~夜中(バイト)の活動時間
タカシがグレタガルドに行ったときのスクランブル(人格交代)は鷲介・隼人がカバー
■外見
外見は全員同じ
本当の外見は主人格であるヨージ君
解離性同一性障害の症状に各人格にはそれぞれに自分の思い浮かべてる姿がある。
仮に女性人格なら、本当の体が男でも、その人格は自分を女性の姿だと思っているようだ。
■声
声については、少し違う気がする。
人格が変われば、声の使い方も変わるはずなので別人のような声になる事もあるんじゃないかな
凄い声優さんだと、本当に別人のような声を出しているのでそれと同じような仕組みなはず。
■記憶
それぞれの人格の記憶があり、共有じゃないみたい
食べ物も好き嫌いがあるようだし
体は同じでも、結局は人格が違うのだから、それはもう別人って事かな
■主人格(ヨージ)
小鳩の本当の兄、羽田ヨージという引きこもりの少年が主人格
母親による虐待、同居していた従兄弟である小鳩を守るために母親を刺し、それが原因で奈落(精神世界の奥深く)に引き篭もり、多重人格(解離性同一性障害)になった。
■ヨージの母親
ヨージの母親は精神的に病んでいた様子
通常時は優しい声のいい母親風だが何かスイッチが入ると
ヨージを夫、小鳩を夫の女だと認識し暴力を振るっていたようだ
特に「夫の女」である小鳩に対しては酷い虐待をしていたのかな
だから、ヨージは母親を刺したんだろう
■母親の死
ヨージは母親を刺し殺したと思っていたが、実際は母親は刺した事が原因ではなく、服毒自殺ということだった
「最初からこの世界に残るつもりのなかった」母親は刺される前に毒を飲んでいたんだろう
怪我は治ったが、その毒のせいで死に至ったということが真相
■人格統合
小鳩に救われたヨージは奈落から現実の世界に戻り
ほかの人格と統合し、羽田鷹志(はねだよーじ)になった
5人の人格の記憶を共有しており、性格も5人が混ざった感じ
■鷹志(タカシ)
タカシは羽田ヨージの変わりに生まれた存在
無敵のヒーローとして生まれたのだが、欠陥があり心の痛みに耐え切れなくなるとグレタガルド(妄想世界)に旅立ってしまっていたようだ
優しくて痛みを感じない無敵のヒーローという鎖があるから、現実の世界でストレスが普通の人より溜まっていたんだろう
そのストレスを発散するためにグレタガルドに行ってたと。
■明日香
過去にイマジナリーフレンド=空想の友達がいた
だからこそ、似た境遇のタカシに近づいてきたのでしょう
そんな彼を見ている内に恋心が芽生えたのかもしれません
イマジナリーフレンドは幼い子供によくみる症状らしいです
小学校に入るぐらいになると消えてしまうみたいですが。
■鷲介・隼人
タカシが不完全だから、彼を守るために生まれてきた。
そしてタカシのために経験やお金を貯めていた。
鷲介はコミュニーケーション能力に優れているので対人関係を担当
隼人は腕っ節が強いので、荒事関係を担当
スクランブル(人格交代)の時はその状況に合わせて対応してる
■鳳翔・山科京
二人は多重人格のようで実際は違うみたい
前者は薬で人格を変えていただけで、後者はただ精神的に病んでる
■結論
実に面白い設定で、考察しがいがありました
各人格の交流関係が絡まったりと、この設定だからこそ生きる展開もあり
最後の結末も凄く納得できました。
ハーレムのようでハーレムじゃなく、ヒロイン達は自分の好きな人格に出てきて欲しいようでした。
ある意味、いろんな想像が出来る良い終わり方でした。