こたろう さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
何もしないという事の難しさ
4コマ原作。まんがタイムきらら系。
仲良し女子3人の超日常。イベント事もなにも、基本的にはありません。
思いつく事を言ってみる、くだらない事をダベる、そんな通常の毎日を綴っているだけ。
ゆるい、というより何もストーリーが展開しないのが特徴の日常系です。
いきなり私見で恐縮ですが・・・
正直を申しまして、ゆゆ式は原作も読んでいましたがあまり好きではありませんでした。
非常に面白い着眼点からネタと会話を作っていて才気溢れる作風だとは思いましたが、いかんせん4コマ漫画としてはわかり辛い。
センスが高度すぎて、何回か読み返して咀嚼しないとギャグの意味が理解できないナナメ上からの笑いが多く、
「手軽に」「万人に」「わかりやすい」
という、4コマ漫画の良い所失われていて気に食わなかったんですね。
なので、アニメになると聞いて(余計なお世話ですが)大丈夫なのか不安が大きかったです。
ところが実際にアニメをみて印象が一変しました。
マンガでは取っ付き辛かったネタが何故か凄く活きてる感じ。
声優さんが声をいれて、キャラクターが動いてリアクションを取ることで、ゆゆ式のセンス溢れる面白さがスラスラと頭に入ってきます。
これは正直参りました。想定してなかった嬉しい誤算。
勝手な言い草ですが、非常にアニメ向きだった作風なのかもしれません。
会話だけで成り立っているといっても過言じゃないだけに、それの魅力の引き出し方次第で、こうも良くなるものかと感動しました。
日常イベントすらあまり発生しない本作。
とにかくキャラ同士の会話と駆け引きだけがストーリーラインになります。
ちょっとした言葉の端から出た単語で話を広げていき、特に派手なオチをつけるわけでもなく緩やかに終わっていく。
刺激が少ないので見る人によっては退屈このうえないですが、どこまでも日常を貫きながらも漫画としての滑稽さを保った妙技。
原作のネタ、アニメとしての演出、声優さんの演技が非常に噛み合っている良質の超日常系。
何も起きないから、見ていて寝落ちすることもしばしばありますがw・・・それもで、見るのは苦痛じゃない。自然体で眺めていられるのが、ゆゆ式の最大のウリだと思います。
ずっと毎週やってて欲しい。
そう思える作品でした。
いい意味で空気アニメです(^_^)b