にゃっき♪ さんの感想・評価
4.1
物語 : 3.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
Another one bites the dust.
作画や音響効果による雰囲気のつくり方が素晴らしく、多くの方に見て欲しいのですが、グロ耐性がないなら敬遠した方がいい作品だと思います。
神戸連続児童殺傷事件を連想させるようなネーミングの主人公、榊原恒一の転校から始まり、途中からは毎回のように人が死にます。それも思いつく限りの無残な死に方を、まるで見本市のように並べたようで、かなり悪趣味です。
視聴者を怖がらせるにしても、残酷な描写に頼らず、もっと想像力に訴えた方が良かったかもしれませんね。エロアニメの更衣室シーンでは、実際におっぱいを描かなくても、女性がタオル一枚を巻いてるだけなら十分に怖い(?)んですから。
アニメ作品における髪型や髪の色は、キャラクターを区別するために視聴者に提供される重要な情報です。この物語では視聴者は主人公の視点で見ていますから、主人公が知らない事ならともかく、スタッフロールにまで周到に手を加えて、主人公が当然知っている事を視聴者にだけ意図的に隠蔽するのはトリックではなく反則だと思います。
終盤は個人的にはちょっと残念でした。
それまで平然と呪われたクラスに在籍していたのに、いきなり疑心暗鬼になりバトルロワイアルというのも、追い詰められ他に選択肢がないような切迫感をもっと感じさせて欲しかったです。見崎鳴が死者や死にそうな人を見分けられる能力を出し惜しみしたように思えましたし、結果的に、これまでのどんな年よりも悲惨な結末を迎えた後にも関わらず、すがすがしくもあるラストの会話シーンも違和感がありました。内容を忘れないうちに、伏線やらヒントの確認をしようかと思いましたが、すぐには2周目を視聴する気分にはなれない作品でした。