ワタ さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
もっと認知されるべき
東京下町の長屋に住む13歳の少女まりんと
まりんを守る任務を負った謎の生体兵器(モノアキア)メランとの交流がメインのお話。
タイトルからほのぼのとした内容がイメージされるけど、実際は非常に重苦しい鬱展開が多い。
主人公まりんが肉体的にも精神的にも追い詰められる展開が続きます。
13歳の少女に対する仕打ちとしては、ちょっと脚本家の悪意を感じるレベルですが
ちゃんと救いは与えられてるし、どん底から這い上がる展開にカタルシスも感じられます。
{netabare}ただ、終盤のまりん失明→チートアイテムによりあっさり回復、更には新能力まで身につける・・
という展開に関しては、ご都合主義にも程があって正直擁護不能w{/netabare}
アクションシーンも満載で、やたらと流血表現が多いです。(グロって程じゃないけど)
また、伏線が多く張られていて、ラスト数話でドドーッと一気に回収する感じ。
肝心な部分はボカされていて、色々と想像の余地が膨らみます。考察好きにはたまらないかも。
主人公まりんはちょっとテンションがおかしな娘(笑)なので
最初は受け入れ難いものがあるかもしれません。
基本は明るく前向きな性格で、最終的には物語の主役に相応しいと思えるようになります。
そんなまりんの強さの源になってるのが、まりんの周辺の人物達。
長屋に住む人達は、血の繋がり、国籍、そして種族の垣根すら超えた深い絆で結ばれていて
まりんにとっての支えであり、家族であり、帰るべき場所です。
1969年という時代設定が良いんですよね。
地域間の繋がりが希薄になりつつある現代ではどうしても嘘臭さが出てしまうでしょうから。
最初に述べた通り、メインはまりんとメランの心の交流。互いの心を通わせていく過程です。
その点に関しては見事としか言い様がなく、ラストシーンの2人のやり取りは本当に感動的。
それにしても、本作はマイナーにも程がありますね。
放送年が2000年で古めってのもありますが、当時WOWOWで一度放送されたきりで
地上波での放送が一度もないというのが一番の理由だと思います。
もっと評価されるべき、というよりも、まずもっと認知されるべきです。本当に。