buon さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.5
キャラ : 2.5
状態:観終わった
欲張って作るとこうなってしまう、もったいない例
現実にあった世界をそのままファンタジーにした作品。
魔法や魔物はおまけ・・・のはずなのに。
1クール、ネット小説原作?
原作未読。「狼と香辛料3」と言う人もw
※ネタバレのオンパレード
{netabare}
戦争、経済、政治、宗教、農学、教育、恋愛などなど、
あらゆることを会話のみで展開したのが原作らしい。
テーマの多さは、今日の新聞を見ればわかるように、
中世の世界も悩ましいことが山の様にあった。
そんな世界をそのままファンタジーにした様なものが、まおゆうの世界観。
そこに魔法や魔物がちょこっと加わる・・・?
先に結論を述べるが、テーマを絞らずにすべてやった結果、残念な作品になった。
1話を見た限り、どのように進むかは未知数だった。
経済がメインなのか、戦争がメインなのか、はたまた恋愛がメインなのか。
自分としては経済、政治あたりをメインにして欲しかった。
その通りにならなかったことが問題ではなく、全部やろうとして全て中途半端になったことが問題。
私としては、
①戦争の「戦略」の部分は描写するが、「戦闘」を削る
②恋愛はおまけ
③経済による変化の描写を丁寧に
④教育による変化の描写を小出しする
などなどできていれば良かったな、と思う。
①については、まず戦争による解決は無意味、魔族を滅ぼしても戦争は終わらない、と1話で述べているのだから、
その通りストーリー上でも丁寧に扱わないで欲しかった。
戦争は何であっても、人間側か魔族側が一方的にやられるものが基本なのだから、それは勇者や魔王の同族が死ぬ様を描くことになる。それに普通のファンタジーと変わらなくなる。なので、
戦略を練る→「(女戦士あたりが)行くぞ」というシーン→(2,3秒間を置く)→宴会のシーン、戦果(敵軍・味方軍の損失)
ぐらいに留めて欲しかった。それが人間対人間や魔族対魔族であっても。
②は正直、半分ぐらいの尺に収めて欲しかった。というか1つの話の最初にでも、
朝チュン→勇者が起きる→魔王が隣に寝ている→女戦士が現れる→ビンタされる(魔王が寝ている反対側の頬が腫れる)
を1分か30秒ぐらい入れるだけとかにして欲しかった。魔王と女戦士が逆になったり。たまにメイド姉がメイドの仕事を勘違いして紛れ込んで来たりすればなおイイ、うぇひひw
っていうか、名前が職業名だから、あんまり個人に重きを置かないで欲しかった。職業名だとなんか間抜けで盛り上がりに欠けるし。
③新しい農産物や機械がいきなり出てくるのは仕方ないとして、それが利用されるまで、普及されるまでを丁寧に描いてほしかった。
いきなり農村が潤った、とかじゃなくて、悪戦苦闘したり、魔王や勇者も実際に農作業して手本を見せたりする描写が欲しい。
④メイド姉が魔王の代役を務める流れが唐突だったから、回を重ねるごとにメイド姉がかしこくなっていく姿を見たかった。それで
魔王「ここはこうするか」→メイド姉「魔王さま、それは○○が行われている今よりも、次に行われる××の直前に行った方が良いのでは?」→魔王「それはわかっているが、実はこれはほにゃららで」メイド姉「なるほど、魔王さまはその可能性も視野に入れているのですね、しかし」・・・(声なし、会話をしている描写のみ)→魔王「メイド姉もどうやら私と意見を交わし合うまで成長したか・・・」
みたいな展開が欲しかった(ちょっと長いな)w
などなど、終わってからいくらでもやりようがあった、何て言っても仕様がないが、
ついつい言いたくなるような可能性を秘めていた作品でした、惜しかったなぁww{/netabare}