sinsin さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
7話から本気だしはじめる。
【良い点】なんと言っても異空間の演出。
【悪い点】日常がいまいち巧く表現できなかったと思う。でも1クール考えるとしょうがないかも。7話までの絵コンテ。
【総合評価】つい見終わってしまったんで評価したい。
まあ、観終わって率直な感想なんか良く解らないいまいちぱっとしない設定落ちだなぁと。
魔女の代わりに魔獣がでてくるなんて完璧まどかマギカ2の制作の為の様な気もしてならない。
この作品の肝は、魔女って設定が戦わなければならない宿命みたいなもの持ってるって事。
思春期を迎えた少女が魔法少女となり魔法少女たちが希望から絶望へ相転移して魔女となる際には熱力学第二法則に縛られない莫大な感情エネルギーが発生するため、そのエネルギーを搾取する為キュウベイが魔女に少女を追いやってるってことなんだろうけど。
思春期の女の子の感情の相転移が凄いって、そこら辺は妄想ですな。完全に。
思春期の女の子でも色々性格あって人それぞれだと思う。総じて思い込みが激しい人がそんな感じがする。
でもそれって男だってそうだぞ。その設定なら魔法男子とかもあってもいいと思うぞ。中学二年生ぐらいなら。
と、揚げ足はこの辺にして本題に。
あ、あともう一つ最後の願いインキュベーター文明の消滅でも良かったかも。そうすれば魔法少女も魔女も生まれないわけだし、ウーンそうすると今度魔獣が生まれてくるなかなぁ。やっぱ魔法少女必要かなぁ。魔獣作ったのってインキュベーター?
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どうでもいいね。
そんな魔法少女まどか☆マギカの世界観。
生・対比・死
現実=享受。まどかの母など。・対比・反異空間=閉塞感。絶望。
対比。魔法少女=均衡を保つ力。・対比・魔女=不均衡にしようとする力。
異空間=可能性。希望。・対比・反現実=拒否。さやかのエピソードなど。
まどかは最初魔法少女になる事に対して甘い希望と言うか、何のとりえもない自分を変えてくれる希望のように思っていたようだ。後半じょじょに魔法少女と魔女の関係性が明らかになるにつれそんなまどかの魔法少女への気持ちはなくなっていく。
さやかのエピソードでは運命とは作用反作用だみたいな話でてきたけど、良い事をすればその分悪い事をするみたいな感じの。そうやってバランスとるとか。
そうだな…私もバランスとるためにこのサイトでこんな事書いてるんだなぁとか。
さやかは単純に自分の命削って人を救ったのに、と言うか根本的に魔法少女になる事を不幸な事だと思い込んでしまった節がある。そこが盲点だったと思う。
そのあとも不幸な事が続いて不幸を背負い込むのが自分だと思い込んでしまった。それで心のバランス崩してしまったんだと思う。
人生そういうこともあるけどそこは考え方変えて魔法少女になった事を何でもできるようになったいい事だと考え方変えればよかったんだよなぁと思う。
魔法少女になったら魔女になるか戦い続けるかの悲壮感。なんだったら願いだけかなえてあとは何もしないとかそうすればよかったとかそんなことはさておき。
最後の世界でインキュベーターと魔法少女の立場がWINWINになって対等になると感じた。
1話はインキュベーターと人間の立場って凄い不平等であると思う。でもちゃんとラストの対等の立場に向かっていると思える。
つまり魔女がいた時代ってのは人間の立場って搾取されるだけの立場であると思う。インキュベーターに。
魔女と魔法少女はインキュベーターが人間からエネルギーを搾取する為に科学力か何かで創り上げたもの。
魔獣はウィキやググッても誰が造ったかわからなかった。
立場が対等になったは、最後のカットのほむらのセリフから想像出来るようになっている。
なかなか押井監督ぐらいに確信的にセリフ考えてると感じる。
まあ、私がこの物語を見て感じたのは「【生】とはいつの時代どこでも均衡のバランスの取れた世界において享受されるべきものである」ということ。
最後魔獣が出てきたのもそのためだと思われる。希望を捨てないとはそういった事だろうと勝手に解釈する。
そこに製作者の意図を感じざるを得ない。
魔法少女まどか☆マギカの作画演出。
特にこの作品のアニメキャラはあごのラインが怪しいと感じた。個人的には立体的な印象をあまり受けないのである。
故に振り向き、斜めからの構図は難しいと思うのだが。実際本編を見ても怪しい斜めあごラインはいっぱいあったと思う。しかし、それはこのアニメに限ったことでもないし昔からスネ夫の髪型は常に横からであるからどうでもいいのだが。多少気になった。
あごのラインを太く魅せる独特のあごのラインの処理で、その辺は対応しようとしていたようだが効果的だったかは良く解らない。個人的にはアニメなのでもっとあごのライン立体的にしても良いと思った。漫画のタッチを多少意識しすぎた印象を受ける。
以上の理由の為か、7話までは作画崩れを防ぐ為だろうが簡単なカット、構図がとられることが多い印象。
体、手足は、同様に7話までは結構崩れていたと思う。
「どうせアニメなんて顔さえ崩れなきゃ手足なんてどうでもいい」と言うような演出家の意図を感じてしまって嫌悪感を感じてしまった。
ところが7話ぐらいから急に絵コンテが良くなって来る。話がシリアスになってくるのは結構序盤からなのに…。マミさんの死は無駄死にか。
7話以降良く世界観をカメラワークで表現し始める。世の中の負の部分を表現する為か。コレでまどかがどういう所にいるか良くわかるようになる。
なんというか、浮き彫りになってくる作品イメージと言った感じでよいと思う。同時にあおりフカン斜めと言った描くのが難しいと思われるカットも増えてきてより世界観に説得力が出てきてると思う。
でも何故か急に7話ぐらいからだ。本気だしはじめたのは。
この作品はスロースターターだと思う。
まあ、色々と観てきたがこの作品の異空間の抽象的演出は見事ではある。
テーマにそった演出も設定を考えればありえると感じる。
作画は正直1クールを考えるともっとがんばれたような気もする。2クールだったら1点あげてもよいと思った。
それに7話以降からは良く楽しめた。