にゃっき♪ さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
Look What The Cat Dragged In.
お久しぶりの一挙放送でしたね。(TVはCMが多すぎて参りましたけど^^)
前作の偽物語と比較して、ずっとバランスがとれた作品に仕上がったかなというのが第一印象です。
前回の偽物語は、会話が主体で動きの少ない物語を1クールにしたことで時間的に余裕があり過ぎたのかもしれませんね。無理に引き延ばしたわけではなく、ファンサービスに徹して、本筋に関係のない人気キャラとの絡みやエロにも時間をたっぷり使ってくれたのですが、会話ばかりの原作に忠実にすればするほど、テンポの悪さばかりが際だってしまったように思います。
映画のように長めに撮影して、テンポの良さを考えながら必要なシーンを選んでカットしていくのと比べて、TVシリーズは1話20分ちょっとの枠に収めるのが大前提になり、先に全体のシナリオを回ごとに割り振るため、駆け足な回と引き延ばし気味の回が混在したり、うまくまとまりの良いところで区切りをつけられずに最終回を迎えてしまう作品があるのも仕方がないのかもしれません。とは言っても、もともと1クールにまとめる気がなくて、続きは安易に配信やらセル特典にする商法がまかり通るのを見過ごすべきではないと思いますけど。
この作品は時系列が化物語より前になるので、まだ出会っていない戦場ヶ原さんや真宵ちゃんの代わりに、アロハおじさんと忍ちゃんがすごく頑張ってくれました。
気になったのは、阿良々木君の変態度数が作品ごとにパワーアップしてる事でしょうか。この先もエスカレートしていくとなると、制作側が視聴者の期待に応えすぎるのもちょっと考えものかも。シリーズ全体のまとまりを重視すれば制作前から多くの制約に縛られるのは仕方がないのですが、文字の並んだコマを挿入したり、旧字体の記号化された背景などの表現スタイルが、ずっと引き継いでいかなければならない足枷にならなければと願うばかりです。