ほったっる さんの感想・評価
4.7
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
壮絶な・・・色気ェ
全13話+1話おまけ回ありのアニメです。
地区展に出す予定だった木彫りの作品から突如現れた御神木に由来する神様ナギが、一人暮らしの高校生御厨仁と一緒にながら、町に潜む穢れを払うというお話。
アニメで繰り広げられるギャグは私のツボを押さえているものが多く、特にカラオケ回は最高でした。
カラオケあるあるをあそこまで極めたアニメはないでしょう笑
ギャグが多い一方、シリアス展開の方では「神」という題材を扱っているため、とても引き締まった内容になっています。
ご存知の通り、日本神道は他の宗教と比べても稀な存在です。特筆すべきは、やはり一神教ではないという事が挙げられます。
主人公のナギについても神木に宿った神としての存在でしかなく、多くの神の中の一つと位置づけされています。
またそこで描写される神は、一神教で前提とされる絶対的存在ではなく、どこか頼りありません。
また特定の宗教というものに信心するわけでもなく、クリスマスは盛大に楽しみ、その1週間後には神社で初詣をし、いつかは奈良の大仏を見てみたいわなどと、自分の都合が良いように宗教を取捨選択する日本人は、信仰や神という存在を忘れがちです。
ナギがこの世に顕現したのも、そういった日本人の思想に起因するものであるといった点は、何か考えさせられるものがあります。
と真面目にいろいろと書き連ねましたが、実際はギャグ:シリアスの割合は4:1くらいですので、気軽に観賞できるアニメだと思います笑
一話一話が長いように感じられましたが、それは決して悪い意味ではなく、毎話充実していた気がします。
キャラは本当に魅力的な登場人物ばかりでした。
ミステリアスな美しさを備えながら、わがままでだいぶ俗っぽい神様のナギ。
トゥーピュアピュアボーイだけど鈍感であらぬ疑いをかけられ何かと不憫な仁。
時に鈍感な仁に傷つけられながらも、自分の思いになかなか気づかないつぐみちゃん。
スペックの高さを持ちながら、腹黒くしたたかなざんげちゃん。
ウホッいい男でありながら、真面目でシャイ。芸術の神に愛されている大鉄。
オタクであることを否定しながら、オタク情報を提供してくれる秋葉くん。
美術部を振り回しながら、徐々にオタク化する部長の貴子さん。
暴走気味なみんなを止めてくれる最後の良心である紫乃さん。
個性豊かな登場人物がギャグパートを大いに盛り上げてくれます。
声優さんも素晴らしい顔ぶれが並んでいると思います。
特にカラオケ回でわざと音痴に歌うところとか、もうプロの犯行としか思えません。
作画は基本的には綺麗でした。
時たま、頭身の割合が少しおかしいなとか、顔ちげぇとか思うことがありました。
音楽は本当に素晴らしいです。特にOPは曲の良さ、歌のうまさはさることながら、OPアニメーションで神であるナギがアイドルを演じているというところが最高です。
アイドルという言葉は日常的に使われていますが、本来の意味は「偶像」ですので、ナギがアイドルを演じるということにメッセージ性を感じます。
あとはカラオケ回のキャラソンをお楽しみに・・・笑
気づけばカラオケ回ばっか引っ張ってきてますね笑
それくらい本当に大好きなお話でした。
興味がない人でもぜひカラオケ回である第10話は見て欲しいです!
れつ・・・・ん?