SENT さんの感想・評価
2.9
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 1.5
状態:観終わった
作られた醜悪
知人に薦められて鑑賞。
前半はミステリーホラーで謎と恐怖でドキドキでしたが
後半はいわゆる生存競争でテーマ性を多少持たせてきます。
ネタバレ無しには多くは語れないので
以下、見た方前提に軽くぼかして書きます。(主に後半に触れます)
正直、全員自己中で全員被害者づらしているので
見ていてとても不愉快でした。
生まれた立場や個性に不満を持ち何かに抗うのは好しとして
それをただ悲観したり誰かのせいにして周り怒りをぶつけるのはただの醜悪。
理解はできますが共感はできませんでした。みんな弱すぎる。名もない村の住人も含めて。
唯一の良心は緑の髪の看護婦と馬鹿力の禿げたおじさんくらいか。彼らはごんぶとな芯を一本持ち、それを貫き通していました。
でもま、{netabare}二人とも死ぬんですけどね。{/netabare}
視点を変えれば悪になり、善にもなる。いうなれば誰も悪くはないし誰もが悪人である。二極化されたそのなかでぶつかり合うのは至極当然で自然なことです。それを様々な視点で描かれてしまうと自分がどの目線で感じれば良いかわからなくなります。
いったいこの作品はどう見るのが正しいのか?
あくまで自分は人間なので、ラスト付近の血祭りはスカッとしましたけど。
正にその醜悪さがテーマなのかもしれないが
作り方が過剰すぎてリアリティに描け
逆に嫌味に感じました。
見ていてあまり楽しい作品ではなかったです。
でも知人には面白かったと言っておきます。