Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
人間の欲望をとことん追求した深夜枠必須の作品・・・^^;
その昔、殺人鬼が人を殺めるために使った道具・・・殺害遺品(キリンググッズ)は時代を超えて殺人鬼達の子孫の手に渡っていました。
一方、この作品の主人公は中学2年生の灰村 切。彼は「断裁分離のクライムエッジ」の保持者でいつもクライムエッジを肌身離さず持っているのですが、ある日偶然立ち寄った洋館で呪われた髪を持つメインヒロインの武者小路祝に出会います。そして、彼女にはもう一つ「髪の女王」という呼び名がありました。彼女の髪はどんなハサミでも決して切れない髪・・・でも、唯一切の持っているクライムエッジで切れる事が判明し・・・二人を巻き込んだ殺人ゲームが始まっていきます。
よく「血は争えない」という言葉を耳にします。身近なところでは親兄弟と例えば考え方や癖が同じだったりする事があると思います。
殺人鬼・・・平気で人を殺したり何人もの人を殺した悪人を鬼に例えて言う語なのですが、殺害遺品と共にその悪しき血を受け継いでいるとすると・・・どうでしょう?
生まれた時には、その血はもう体内を駆け巡っているので、結局どうする事もできず・・・時には衝動を抑える事も必要な場面があるかもしれません。この作品の登場人物も欲求を抑えるため、周りの人を巻き込みながら何とか衝動に耐えています・・・それを思うと、決して望まれた能力ではないだけに、生まれ持ってしまった登場人物には同情せざるを得ない・・・そんな気持ちです^^;
この作品の中では、様々なキリンググッズが登場するのですが、身近にある物で昔でも手に入りやすい道具がグッズになっているので、スリリング感がグッと高まっています。
中には「このグッズで本当に死ぬのかな?」と思えるようなグッズもあります。でも、その当時の殺人鬼が本当に人を殺めようと思ったら・・・死ぬまでそのグッズで痛めつけたら・・・と考えると、必ずしも鋭利な刃物じゃなくても良いのかもしれません・・・かなりの痛みを伴いそうですが(;_;)
私には分かりかねますが、そこまで人を殺めたいという衝動・・・欲求が何故芽生えるのでしょうね・・・^^;
深夜アニメの中には夕方枠での放送も有りと思える作品もありますが、これは、ある意味人間の欲望をとことん追求しているので深夜枠必須な作品だと思いました。
この作品は1クール13話で構成されていますが、物語としては途中で終わっている感があります。最終話のラストの方でチラッと予告めいた映像が流れましたが、あれだけでは次の展開は理解できそうにありません^^;
神の女王としての結末、これまであまり登場して来なかった人達との関係、そして切君と祝ちゃんの気持ちの行方について、まだまだ気になる点が山積みです。
是非、次期の制作を楽しみに待っています♪