buon さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
SNOHALLA ~彼が輝かせた日々~
クラナドの土台は春原です。主題は当て字です。
※ネタバレしますが、春原のように包み隠さず赤裸々にいきます
クラナドがいい作品など、今更言う必要がないので、
春原の良さだけ語ります。
この作品は春原が傑作にしたようなものです。彼の良さを3つ挙げると、
・頭が悪い
・弱いものに強い
・でも一生懸命(勉強を除く)
になるのだろうか?いや、違うな。言葉にするのは難しい。
クラナドは恋愛ストーリーだが、ギャグの軸は春原だ。
会長が強いのは女じゃないとからみ、蹴られ、
妹と会話しているだけでいじめていると姉に思われ、辞書を投げつけられ、
寮監さんにはプロレス技をかけられ、
ことみには無視され、
風子には馬鹿にされ、
渚には受け流され、
女性陣からの扱いがひど過ぎる。しかし、これが春原クオリティー。
それだけではない、
バスケでは前半だけ活躍し、後半へばり、
会長・・・ともよを連れて町へくりだし、いつもいじめてくる不良の逃げるさまを楽しみ、
寮では大口を小さな声で叩き、
いつも「ひぃ」と声を上げては怯える。これも春原クオリティー。
結果的には罵られ、蔑まされ、物理的暴力を加えられるが、どんな時でも彼は前向きにも後ろ向きにも一生懸命行動していた。
春原が一番かっこよかったときは、
部の先生を取り合うとき、渚が言いくるめられそうになった所、全力で渚を守ろうとした。
もちろん、言いくるめようとした女性との言い分が気に入らないというのもあっただろうが、そのときの熱さには心を奪われそうになったものだ。
彼自身、スポーツ推薦で入学したもの、部に根付く陰湿な上下関係に苦しめられ、夢を諦めてしまった。
だからこそ、夢を叶えようとする渚を守る彼は本当に一生懸命だった。
春原はダメで、バカで、変態。でも憎めない。
何よりもモテない。
彼は恋愛を成就できなかった。
「主人公の1人」ではなく「名脇役」として居続けたのだ!!
そう、春原は岡崎の恋愛劇を見ている私たちそのものである。
否、勇気ある春原は私たちの理想像と言っても過言ではない。
彼がいるから、ただのイチャイチャハーレムアニメにならなかった。
その場面に彼がいるだけ「どうなるw」「こうきたかww」と安心して笑える。
クラナドが富士山なら、彼は1~5合目の部分である。
あまり気にされない、しかしなかったらその高さは2000mにも満たない小さな普通の山になる。
クラナドは、春原という屋台骨にささえられた昔の東京タワーだったのだ。
以下オマケ
{netabare}・・・と、想像してた時はもっと面白いこと考えてたんだけど、イマイチな感想になってしまった。
富士山、ってのは言い過ぎかもしれないけど、見ていた当初はそれぐらいに思ってたな。
恋愛アニメって、後から見直そうって気にならないけど、感想書いて「春原をまた見たいな」って思った。
きっと当時も春原がいたからこそ、何度も見てたんだろうな。{/netabare}