てけ さんの感想・評価
4.3
物語 : 3.5
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
かなり笑えた分、ストーリーにも期待してしまった
原作未読。
エンテ・イスラで権力をふるっていた魔王サタン。
しかし、勇者エミリアたちの反攻によって、ダメージを受け、側近のアルシエルと共に異世界に渡る。
たどり着いた先は、現代の日本だった。
何も分からない世界で、サタンとアルシエルはどうやって生きていくのか。
かなり笑えましたが、どこか物足りない、そんなアニメでした。
この作品は、笑いのパターンがいろいろ変化していますね。
(1)「スシ、フジヤーマ、ゲイシャ」の異文化交流で笑う{netabare}。カツドゥーン。{/netabare}
(2)日常シーンのキャラクターの行動で笑う。
(3)事件が起きていても、何気ない一言で笑う。
(1)のインパクトが非常に大きかったので、その状況を維持できれば理想的でした。
しかし、それだとマンネリ化するし、物語の起伏がなくなってしまいます。
だから、さっさと切り上げて、(2)に移ったのしょうが、
日常→事件→日常→事件→日常→事件→日常→END
と、大味な構成。
しかも最後が、かなりどうでもいい日常で終わっているので、拍子抜けしました。
分かりやすく音楽で言うなら、
サビ→Aメロ→Bメロ→サビ→Aメロ→Bメロ→サビ→Aメロ→終わり
ってな感じで、モヤモヤします。
また、(2)と(3)のとおり、事件が起きようが起きまいが、いつでも笑いに包まれています。
そのため、緊張感がありません。
{netabare}
あれだけ暴れ回ったルシフェルがいつの間にか仲間になっていたり。
ちーちゃんやエミが捕まっていても安心感しかないし。
{/netabare}
ちょっとぜいたくを言い過ぎかもしれませんが、ふき出してしまうほど笑いが鋭い分、ストーリーも高水準を期待してしまいました。
特に1話を思い出せば、もう少しドラマチックな展開があってもよかったのではないかと思います。
まあ、登場人物にとってみれば、(1)も(2)も(3)も事件なんですけどねw
見ず知らずの世界に放り込まれたわけで。
なお、忘れがちですが、作画はきれいでダイナミックです。
特に戦闘描写は力が入っていて、カッコ良かったです。
笑いあり笑いあり笑いありの物語。
設定も十分。
2期につなげられそうな終わり方でしたし、もし出るなら、ギャグの切れ味をそのままに、もっとひねったストーリーに期待したいです。