ようす さんの感想・評価
4.1
物語 : 3.5
作画 : 5.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
「堀越二郎と堀辰雄に敬意を込めて」
公開はもう少し先なんだけど,一足先に試写会に行ってきました!^^
●見る前に考えていたあれこれ
いろいろな情報から,時代物,人間ドラマ物,伝記物だと予想しておりました。
私はジブリ作品ではトトロが1番好きなのですが,そんなファンタジー要素はなさそうだな…と,あまり期待しないようにしていました(笑)
しかし傑作だという話もネットでちらちら聞いていたので,見どころもたくさんあるのだろうなと,楽しみにはしていました^^
●ストーリーと感想
飛行機の設計に情熱を注いだ堀越二郎の幼少期から青年期を描いた物語でした。
時代は,第二次世界大戦前。
大正の終わり~昭和の初期ごろですね。
飛行機設計に奮闘する日々,心から愛する人との出会い,共に技術を高めるライバル,家族のように愛情を注いでくれる上司…。
1人の人間の,1つの半生を描いた物語です。
大人向けのお話です。
かわいいキャラクターが登場するわけでもないし,子どもは見てもつまらないでしょうね。
ストーリーが素晴らしいわけではない。
見ている途中で飽きた場面も何度もあったし。
(映画館の空気に酔ってしまって,体調がすぐれなかったというのもあるけれど。)
でもなんだろう,かめばかむほど味が出るというか。
見終わってすぐにはこの作品のよさを言葉で表現できなかったけれど,振り返れば振り返るほど,心がこの映画のことでいっぱいになります。
こういう気持ち,言葉に表すとなんだっけなーと今日1日ぼんやり考えていたら,ぴったりの言葉が見つかりました。
”心を打たれる”。
二郎の生き方や人間性を想うと,涙があふれそうになる。
心がきゅっとなる。人を愛しく思う。
そして,菜穂子の生き方や人間性を想うと,涙があふれる。
この映画は,ストーリーよりも,登場人物が素晴らしいのだろうな。
傑作だと思います。
あれこれと,人について考えることが好きな人は絶対見るべきです(笑)
そうでない人もきっといろんなことを感じられると思います。
ちなみに,私の隣の席の人(20代のお姉さん)は,いろいろ想像したのでしょう,号泣しておりました。
よくわからなくて理解できなかった場面もあるし,もう1度見たいと強く思っています。
何より,この世界の人たちにもう1度会いたい。
「堀越二郎と堀辰雄に敬意を込めて」
私も心からこの言葉を言いたいです。