ともか さんの感想・評価
2.8
物語 : 1.5
作画 : 3.5
声優 : 3.0
音楽 : 3.5
キャラ : 2.5
状態:観終わった
≪酷評≫ やさしさに包まれすぎた退屈アニメ、なので
この作品を絶賛している方も多いと思いますが、ごめんなさい。 私には合わなかったようです。
オリジナルアニメ、 1クール(全12話+番外1話)、 2011年秋放送。
OVA『たまゆら』を半年以上前に観てから視聴しました。
瀬戸内の地域を舞台として、
写真好きの主人公(女子高校生)とその友達が、各々の漠然とした夢を追いかける物語。
ARIAのスタッフが中心となって製作されている作品でもある。
私はOVA「たまゆら」が気に入っていたし、
ARIAも(まだ1期しか観ていないものの)、このレビューの執筆時点で
お気に入りの棚に入っているほどです。
しかしこの作品は、残念ながら好きになれませんでした。
みんなが 漠然とした夢を追いかけている様子は描かれていますが、
まるで日常系作品のように、いくら観ていてもほとんど進展しないのです。
観ていて非常に焦れました。 4話までで一旦中断。
間を置いてから、物語は無視して
癒されるためだけのアニメとして観るように視点を変え、5話以降の視聴を再開。
するとどうでしょう? 結果、今度もダメ。。
「リアリティ溢れる実在の舞台」+「リアリティの無い優しさ」
これだと、思い切り現実離れした癒し世界の「ARIA」とは決定的に違う。
中途半端なリアリティを持った作品は、どうも苦手なようです。
5話、5.5話、6話、7話を視聴して再び中断。
そして、もう一度間を置いてから、
8話を1.5倍速、9~12話を2倍速で再生して、
流れだけを掴むかたちで無理矢理完走しました。
1.5倍速くらいで、ようやく他の作品と同じくらいの速度に感じられました。
それほどにスローテンポな展開ですし、
13話という尺で放送するには、あまりにも内容が少なすぎた気がします。
笑いの要素が足りない点も、退屈アニメになってしまった大きな要因に思えます。
私は本当にクスリとも笑えず、全然面白くなかった。
OVA版では60分という短い尺だからこそ、良くできた作品に感じられたのだと思います。
癒し系でもあるし、物語もコンパクトにまとまっていたから気に入ったのでしょう。
作画はOVAと同様、背景はぼんやりした風景画のようで、これはこれで綺麗。
キャラの絵は輪郭線が太く、顔のパーツが好みではない等、個人的にはマイナス点が目立つ。
少し個性的な絵で、好みが分かれる気がします。
声優については一言だけ。
まったりした雰囲気の中で、井口の元気キャラの声が…。 完全に1人浮いてしまっている。
音楽は各話に合ったED曲が何曲も用意されていて、
既存曲のカバーも含めて、どれも作品の雰囲気に合っているとは思います。
ただ個人的に愛着は無く、あとで調べたくなることも無さそうなので、曲名は書きません。
キャラは先述のとおり、不自然な優しさを強く感じたのと、全体的に面白みに欠けています。
本当に、ただただ「やさしさに包まれている」だけ。
OVAのレビューには「多くの方におすすめ」と書いてしまいましたが、
人を選ぶ作品のような気がしてきました。
好きな人はすごく好き、合わない人にはかなり残念、そういうタイプの作品に思えます。
大した物語は無いし、雰囲気も最後まで変わらないので、
2話くらい観て「合わない」と感じたら躊躇なく切って問題ないでしょう。
現状で、私は第2期を観る気が起きません。
「ついに夢をつかみ取る時が!」といった展開になるのなら気になりますが、
そもそも、そういう作品ではないでしょうし…。