かげきよ さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
生きる希望をくれたロボ
飛行機事故で最愛のハルを失い生きる力も失ってしまったくるみ。
彼女の笑顔をとりもどすため、ハルそっくりのロボハルが奮闘する物語。
ロボットが人の心を理解していく話は好みなので期待して観てみましたが…
今一つという印象になってしまいました。
まず亡くなった人と瓜二つのロボが介護しに来るというのが
患者の心を抉る行為に思え設定に大きな違和感を感じてしまいました。
(ただしコレは伏線となっていて後々解決されますが…)
またレトロな家屋や家財道具、街の雰囲気とロボットや映像機器の近未来感がミスマッチで
どうもすんなりと世界観を受け入れる事が出来ませんでした。
この二点に引っかかってしまった為に
作品を素直な気持ちで観られなくなってしまったようです。
ルービックキューブに書かれた幸せの形を一つずつ叶えてい前に進む構成は
感動路線の話ではあるのだけど涙を誘うには押しが足りませんでした。
折角ルービックキューブなのだから六面揃った時にもう一つ仕掛けて欲しかったかな。
未来のルービックキューブなら完成したら映像やメッセージが流れたって良いよね。
ロボに関しても最初から人間味が強いのでどうも違和感がありました。
ヒト型ロボットのQ01の頃に人の行動をどんどん吸収する描写がしっかりあれば
違和感が払拭できましたしロボ自体にもっと愛着が湧き感情移入出来たはずで
それは終盤での感動や切なさに繋がり大きく花開くものになったというのに…。
終盤の驚きの展開も上記や設定の違和感のせいで半減という感じで楽しみ切れませんでした。
悪い作品ではないのですが小手先で捻ったが感じがして私のツボとズレてしまいましたね。
やはり一時間では短く描ききれなかったかなという印象もあります。
長ければいいってものでもないけど伸びしろも見えていただけに妥協したように見えます。
作画などは流石の劇場版レベルで美しかったです。
感受性豊かな方なら感動出来ると思いますが
万人にオススメするには物足りない作品という印象です。