buon さんの感想・評価

4.3
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態：観終わった

制作の愛で、ほぼ名作となった笑える作品　★追記、末尾に読書感想文

Ｗｈｉｔｅ　Ｆｏｘさんや声優さんをはじめ、制作に携わった全てのスタッフに感謝します。

（あまりストーリーに触れない感想なので、内容を知りたい方は他の方の感想をご参考に。）

この作品の何がすごいかというと、作る側の愛が伝わる品質の高さです。
ストーリーや世界観はありふれたものだが、それに注ぎ込まれる情熱や魂が半端ない。

テンポの良さ・声優さんの上手さ、そこから派生する笑い、視覚的描写の丁寧さ、音楽など、どれを取っても一級品。

作り手がイマイチだったらここまで評価されなかっただろう。
原作者も異世界の言語を作ったりと、ただ傍観しているわけではありません。


ただし『名作』とは言えません。それはありふれたストーリーが問題、というより、
感情の描写が少なくキャラの感情変遷がわかりづらい、ストーリーがほとんど進んでいない、いくつか雑な展開がある、そもそも原作が完結していないから終わりようがない、などがあるからです。
そこは私の様に、見る側が惚れて、行間を楽しむ愛情を持つか、単純にスルーしないと乗り切れないかもしれません。

作画や話が微妙な回もありましたが１クールと言う枠組みや制作時間などの制限を考えると、許容範囲に思えます。

この作品は「ほぼ名作」ですが面白さは名作を凌駕する輝きがあります。
私の様に楽しめるかは、あとは好みの問題でしょう。

この品質を保てるならぜひ２期を観たいです。お金がないので原作購入で支援する予定。
私はこの作品との出会いに感謝します。


伝えたいことを上手く伝えられなかったので何度も加筆修正しました。すみません。ちなみに最初の感想を下に残しました。

最初の感想{netabare}
<最後まで心地よく観ることができる、笑える作品>

勇者たちに追い込まれて異世界から日本の東京（笹塚）に逃げてきたが、やむなく生活するために「はたらく魔王さま」

という感じ。ファンタジーと現代日本人のように働く部分が上手く活きている笑える作品。「ギャグ」アニメと言うにはちょっと違う気がする。
「また魔王と勇者か」とあまり期待しなかったが、１話見て、おもしろさのあまりに全話見ました。

このアニメのいい点を３つ挙げると
・キャラがいい、声優うまいし表情ゆたかで笑える
・テンポがいい、ギャグや戦闘でのテンポが心地いい
・視覚的な描写がものすごい丁寧(描写の意味に気付いたとき感動)

あと女性キャラが結構いるのに、萌えが(ほとんど)ない。ＯＰ、ＥＤもイイです。

異世界から日本に来たがためにある(外国人のような)ギャップ、まじめな魔王(男)、怒りっぽい勇者(女)など、これまたギャップ、その噛みあいが楽しい。

キャラ同士のノリツッコミのような会話、
顔芸、モブと言えない脇役、動作や背景の細かさ、などなどとにかく面白かった。

気になる点を挙げると、
・心理的描写や説明が少なくて分かりづらいところがある
・話が完結していないし、あまり進んでいない（そもそも原作が完結していない）
・何話か微妙だった

作画が微妙な回、話自体ありふれている、とかの声も。

２話まで見てギャグやノリを楽しめず、上に挙げた点が気になりそうな人はこのアニメ楽しめないかも。


ここんところ、うざったい萌えがないのに（少し）ラブを含む作品ってなかった気がする。
それもあって最後まで気持ちよく笑って観ることができたんだろうな。
{/netabare}
{netabare}
そもそも私個人の感想という前提を忘れずにお願いします。

微妙だった回は、
・９話の芦屋がマグロを出た後
・１０話
・１３話（ちょっと物足りなかった）

ただし、
笹塚での魔王はいい人間とスズノに印象付けるには１０話は悪くないし、
キャラの構図を再確認したり、勇者の活躍(魔王たちを助ける)を見るのに１３話は悪くない、そもそもＣパートがあるし。
９話は、リカだけではなく魔王の態度にも違和感を拭えなかった。

描写の丁寧さはうなるものがあった。
まだ見ていない人のために詳細を避けるが、
『うどん』『コーヒー』『店員の性別』『モップ』
などなど、見直して気づいたことや、「こういう意味があったのか！」と推測して楽しむことなど多々あり。
・・・実際「そういうこと」なのかはわからんが。あと、うどんは場面的な～～～

完成版ＥＤのきれいさにも感動した。
ちなみに未完成ＯＰ・ＥＤの変遷は割と好き。
ＢＤでどう扱われるか気になるな～、オレの中ではあれであの流れでほぼ完成。

このアニメはキャラの心理状態や考えを示す描写が少ない。
だからモヤってする人もいるかもね。

「勇者はツンデレ」って言われるけど、ツンデレとは思わない。そもそも最後の場面以外デレを感じなかった。
ツンデレが良く使う「勘違いしないでね」を使う場面があったけど、そのまんまの意味だし。


何はともあれ、ちょーおもしろかった、久しぶりに大笑いしたわ～☆☆☆☆☆
{/netabare}
ここまで<2013.07.03 15:52>


★原作１０巻まで読んだ軽めの感想→{netabare}

原作メチャクチャおもしろい！！！！！やばいｗｗｗｗｗ

私の冬休みの宿題、読書感想文シリーズ第３弾。
この作品はきっと２期があるので、あまりネタバレしないように軽めに語ります。
それにしても、アニメの方の感想、適当だなぁｗ
{netabare}

１０巻以外、超面白い！！！！！　８・１０と魔王の戦闘が微妙ｗ
けど、ぶっちゃけこの作品はバトルはついで。
メインは働いたり考えたりするときの、思考や情の深さ。

アニメ版はギャグや迫力の点でのみ原作を再現、あるいは上回っているが、
残念ながらキャラのカッコよさは原作の方が１０倍ぐらいカッコいい。

もっとも、原作２巻までしかアニメ化していないのだが、
キャラの魅力はその２巻までだけでも、ちょっともったいないことになってる。

芦屋はあんなにカッコ悪くない。
誰か魅力が増したキャラがいるのなら、それは漆原だけ。
漆原もちょこちょこカッコいいし、日本での生活の残念さもすごいｗ

芦屋も好きな自分としては、原作を読んで、本当に良かったと思います。


さて、きっと２期が来ると思うのですが、話の流れでキリがいいのは１０巻です。
特別編的なのが一巻あるので、本編は７冊分もあります。
え～と、
ベイベー、海、母ちゃん、マックカフェ、妹、帰省編×２
うむ、やはり７冊だな。

上手く省略しても、どうやっても６冊分のネタをアニメ化する必要がある。
そうすると２クール必要。
７冊分なら一つの話に３話ちょい、６冊分なら一つの話に４話ちょい。

果たして、１クールのいいときの出来で走り切れるのだろうか？

もしかしたら、２期目も１クールで途中でぶった切ったり、
あるいは原作改変で「真奥たちはこれからも働き続ける　完」とかになるかも。
後者だったら悲しくって枕を噛みしめる夜が続くだろう。


さすがにラノベの感情豊かさ、緻密さ、奥深さを期待はしないですが、
１期ぐらいのノリの良さやキャラの魅力を見せつけて欲しいです♪

・・・アニメ化しなくても原作面白いから自分はいいかもｗｗｗｗｗ
魔王さま無双はどうにかならんかな～、キャラが大分増えたし１１巻はかなり重要だな～{/netabare}